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「ククッ……残念」
え…。
やけに溜めてから吐かれた言葉は、上手く飲み込み切れなかった。
ジーンと痺れるようになった頭が、火宮の言葉を拒絶する。
「翼?何を呆けている」
「う…」
「現実逃避か?」
クックックッ、と愉悦を浮かべて笑う火宮は、嫌味なほどに現実だ。
「い、や…」
まだお仕置きが続くなんて。
追加の罰を与えられるなんて。
「ククッ、いい顔をする」
そそるぞ、と囁きながら、ギラリと欲情を浮かべる火宮が見えて、クラリと目眩がした。
「さてと」
妖しく目を光らせた火宮の手が伸びてくる。
ギクリと身体が固くなる。
何されるの…?
恐怖と不安に包まれた俺の、蕾を穿っている玩具に、火宮の長く綺麗な指先が触れた。
「っ!」
「1つ」
突き出た部分に指が掛かり、クイッと軽く玩具が引き抜かれた。
ヌプッと一瞬広がった蕾から、球が1つ引き出されたのが分かった。
「2つ」
「っあ!…んンッ…」
火宮の声に合わせて2つ目が、ツルンとナカから出て行く。
「3つ」
「やぁっ、んんっ、あぁっ…」
排泄にも似た感覚に、ゾワゾワと寒気が走った。
足の間に目を落とせば、抜き出された球がヌラヌラといやらしく光って、尻の間から生えている。
「嫌っ…いやぁ…」
あまりに淫らな光景を目の当たりにしてしまい、俺は慌ててギュッと固く目を瞑った。
「4つ……5つ」
ヌプッ、ヌプッと球の大きさに蕾が広がり、抜かれて戻るを繰り返した。
視界を閉ざしたせいで、やけにリアルにその感覚を覚え、慌てた俺はパッと目を開いた。
途端に、それはそれは意地悪く微笑んだ火宮の顔が見えた。
「さぁ翼、おまえの言った5個は出したぞ」
「っ…」
だから外れだ、と思い知らせているつもりか。
まだナカに球が残っていることくらい、言われなくても俺が1番よく分かっている。
「残念だったな。残りは、翼、おまえが自分で出せ」
それが罰だ、と言い放たれ、一瞬ホッと力が抜けた。
ここまで出されたんだ、後いくつかを引き出すくらい、もうどうってことない。
「わ、かりま、した…。じゃぁ手…」
拘束を取って、と手枷を揺らした俺は、火宮の酷く意地悪く眇められた目に射抜かれて、ゾクリと身体を震わせた。
「ま、さか…」
俺は、甘かった。
このどSの火宮に与えられる罰が、そう楽なもののはずがなかったのだ。
「クックックッ、仕置きだぞ?手を使わずに、自力で出せ」
見ていてやる、と艶やかに笑う火宮の声が聞こえ、目の前が真っ暗になった。
そうだった。
仕置きと名が付いたときの行為は、最悪なんだった。
「ふっ、ふぇっ…いや…許し、て…」
あまりの屈辱の予感に、目から涙がボロボロと溢れた。
「上手に出せたらな」
それまで泣こうが喚こうが許さない、と…。
本当、俺は何でこんなにどSで意地悪で酷いことも平気でするこの男が好きなんだろう。
こんなの、恋人に対する行為じゃないと思うのに、それで火宮が楽しくて悦ぶんだったら構わないと感じるあたり、俺はすっかりこの男に染まっているのか。
「ふぇっ…意地悪」
「ククッ、ほら、腹に力を入れろ」
「どSッ!」
無意味に吐き出す暴言は、火宮に軽く躱された。
ぐっと下腹部を押され、反射的にいきんでしまう身体が憎い。
だけど心底楽しそうに揺れる火宮の顔に、満足してしまうのもまた事実。
「くっ、うぅっ…鬼…苛めっ子…」
考えつく限りの暴言が口をつく。
そうでもしていないと、屈辱で頭がどうにかなってしまいそうだ。
「んっ…うぅっ、ンッ、あっ!」
ぐぐっと歯を食いしばっていきんだ瞬間、ツプンッと球が1つ、排出されたのを感じた。
「はぁっ…はぁっ…」
あぁ、まだナカにある…。
少なくとも1つ以上。
尻から生えたまま落ちない玩具の先を見て、俺は新たな絶望に涙した。
「ほら、頑張れ」
そんな応援をするくらいなら、もう許してくれればいいのに。
火宮はわざと玩具の先を持って上下に揺らして、次の球を出すことを催促してくる。
「ひぁっ、嫌っ、いやぁ…ばかひみやぁ」
「ククッ、あまり可愛くないことばかり言うと、せっかく出した球をまた中に戻すぞ」
ググッと玩具が押されて、俺はビクリと身を竦めた。
「嫌だっ!ごめっ、ごめんなさいっ!」
この人本気でやり兼ねない…。
あまりの恐怖で反射的に謝った俺を、火宮は楽しそうに見下ろす。
「ほら、次は?」
ククッと耳を擽る笑い声が、俺に次の球を出させる決心をさせた。
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