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「ひぁぁぁっ、あぁっ…」
目の前にチカチカと星が飛んで、頭が一瞬真っ白になった。
「くっ、締まる…ッ」
あぁぁ、やっぱり俺が先にイッちゃった。
射精の余韻で震えるナカを、ズッズッと擦る火宮は固いままだ。
「ククッ、その顔」
「あっ、あっ…」
言ってるそっちの顔の方がやばいって。
壮絶な色香を纏った意地悪な笑みに、イったばかりの中心がまた勃ち上がる。
「あぁっ、んっ、あンッ…それ、や…」
「ククッ、嫌?どれが」
ニヤリじゃないよ、このどS。
浅いところばかりを遊ぶように擦られて、焦れた奥が刺激を欲する。
「ククッ、足もナカも絡ませて。ん?どうして欲しい」
「あぁっ、わ、かって、るくせ、に…」
思わず腰に絡めた足で火宮の身体を引き寄せてしまう。
「ふっ、おまえは上の口より下の口の方が素直だな。奥へ奥へと誘うように絡みついてくるぞ」
「あぁっ…やぁ…」
言わないで。
だけどタイミングよく奥を穿たれ、文句は嬌声に代わってしまう。
「ふぁっ…あぁっ、あんっ…」
「ククッ、好きだ、翼。おまえだけがただ1人」
「っ、あぁっ!んっ、あンッ…」
な、に…?
強さも激しさも増した律動に、理性と思考回路がもう残っていない。
ただわかるのは、火宮の優しい顔が目の前で揺れているってこと。
俺を見つめる蕩けそうな瞳は甘く、その目に見つめられた場所がトロトロと溶けていきそうだ。
「俺、のっ…。俺の…」
ギュッとしがみついた首を引き寄せ、目の前に晒された喉元に噛み付く。
甘噛みしながら舌を出し、ぺロリと舐めて、ククッと鳴ったそこに吸い付く。
「んっ、ンッ…」
「おまえから率先して所有印とは。たまらないな」
「んんっ、あぁぁっ!」
もっ、駄目…。またイっちゃう。
愉悦に揺れた声と同時に、奥の奥まで深々と拓かれ、俺はたまらず2度目の白濁を撒き散らした。
「ッ…」
好き。
そのイキ顔、本当、やばい。
ハッ、と短く息を吐き出して、ふわりとゆるんだ火宮の顔につられてにやける。
その大好きな顔が、ニィッと意地悪な笑みに変わって…。
「お返しだ」
「っ、ん…?」
チクリと痛んだ鎖骨がなんだか幸せ、と感じたところで、留めることのできなくなった意識がスゥッと薄れていった。
『…俺だ』
ふふ、だからそれじゃぁ一時期流行った詐欺の電話だから。
夢の中で通話を始めた火宮に向かってつっこみを入れる。
『…あぁ。名前はユズ。…苗字?分からん』
ふぁぁ。誰と話してるんだろう?
人の夢の中でそんな険しい声、出してないでよ…。
うつらうつらとする夢の波間が心地よくなくなる。
『…ボーイズバーだ。あぁそうだ。うちのシマだな』
へー。金持ちだ、金持ちだとは思っていたけど、島まで所有してるの?この人…。
やっぱりスケールが違いすぎ、と笑っちゃう。
「っ?!…なんだ、寝言か…」
『…いや、こっちの話だ。昼間は、今日行ったジュエリーショップのスタッフだ。あぁ、デザイナーの後ろで見送っていた、見慣れないのが1人いたな…』
キシリとベッドが軋み、火宮の声が遠ざかっていく。
『あれか。…いや、本性はバーの方だろう。…翼か?今は眠ったが…あぁ。あぁ、頼む』
行かないで。
どこへ行くの?
俺のところにいてよ…。
ふらりと無意識に伸ばした手が、真っ暗な虚空に彷徨う。
「刃っ!」
『っ!いや、もう切る。…あぁ、明日でいい』
ぼやぁ、と霞んだ視界に、火宮の顔をみぃーつけた。
「じんー」
良かった。俺のとこにいる。
「翼」
えへへ。
「ったく…。寝ぼけているときは素直に手を伸ばしてくるくせに…」
あぁ、髪に触れる手が気持ちいい。
「もっと俺に寄りかかって甘えろと言っているのにな…」
低く痺れるような魅力的な声も好き。
「おまえは…思っていることを、もっともっと俺にぶつけて言ってこい。困ったことがあったら、1人で抱えずすぐに言え…」
カサリ。
あれー?それ、捨てたはずのクシャクシャの名刺。
ぼやぁ、とぼやける視界の中に、ゴミ箱に放った記憶がある紙が見えた気がする。
それをなんで火宮が持っているのか。
まぁ夢の中ではよくよく不合理なことは起きるけれども。
「なぁ翼。おまえのそれはプライドか?それともおまえの自信のなさか。1人で足掻くおまえを仕方なく見守らされる俺の辛さにも、少しは気づけ。…おまえは俺が、この俺が選んだ唯一の相手なんだぞ」
え?
なんかおでこにピンッと弾かれた痛みがしたんだけど。
夢って痛いっけ?
「俺はおまえのためならば、どんなことだってできる…」
愛している…。
微かに痛んだ額にちゅっと、優しく柔らかく触れたものは何。
グシャリ、と握り締められた紙が鳴る。
ねぇ、火宮さん…。俺、愛人とか…何人もの中の1人とか、嫌だよ、嫌だ…。
欲張りでごめんなさい。
でも。
どうしてもやっぱり。
「やだよ…」
「翼…」
ふぅ…、と耳に触れた苦笑に近い吐息は、夢の中の音だっただろうか。
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