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「っあ、やぁっ…」
そんなにしたら、俺の恥ずかしいところが全部見えてしまう。
ガバッと腰が浮くほど大きく高く足を開かれ、ピトッと性器が腹に触れた。
「はぁんっ、あっ、あんっ…」
ジッと蕾に注がれる火宮の視線を感じる。
それだけでカァッと身体が熱くなり、ヒクヒクとそこが収縮してしまうのが分かった。
「やっ、やっ、火宮さっ…」
「ふん。誘うようにうごめかせて。やつらに見せたか?」
「見せてなっ…」
「触らせは?」
「してないですっ…」
豊峰から聞いてない?
あいつらを拷問して吐かせてないの?
そんなこともせずにやつらを処分したとは思えなくて、俺は必死で首を振りながら、チラリと火宮を窺った。
「ククッ、口では何とでも言えるな」
「なっ…」
足の間に見えた火宮の顔は、ニヤリと妖しく笑っていて、その目は意地悪く細められていた。
「本当かどうか確かめてやる」
「なっ…」
その顔は、分かっているくせに。
そっと足を下ろした火宮が、ローションのボトルを取り出し、手のひらにトロトロとそれを落とした。
「クッ、翼。自分で足を開いて、蕾を見せろ」
「っ…」
そんな…。
無理、と反射的に怯んだ心が、しっかりと顔に出てしまっていたのか。
「何を躊躇う。確かめられて困ることがあるのか?」
スゥッと目を眇められて言われても…。
「っ、そうじゃなくて…」
疚しいことなんかなくたって、恥ずかしいに決まっているのに。
なんて難易度の高い要求をしてくるのか。
「ならばできるだろう?」
「っ…」
「おまえはまだ、仕置き中だぞ」
「っ!」
だからこれもお仕置きのうちだって?
こんな風に辱められて、恥ずかしい命令をきかなくちゃならないことが。
「っ、ふっ、うっ…」
カァァッ、と頭に熱が上り、ジワリと視界が滲んだ。
その向こうに見えた火宮の顔が、愉悦を浮かべて俺の行動を待っている。
「ほら翼」
「っ…」
「あんまりぐずぐずすると、鞭を使うぞ」
「っ!嫌ですっ…」
痛いのは嫌だ。
火宮の脅しにギクリとなった俺は、恥ずかしくて恥ずかしくてたまらないけれど、なんとか足をジリジリと広げていった。
「もっとだ」
「っー!」
膝を立てて、ほんの20センチほど開いたところで、動きの止まってしまった足を咎められる。
ペチン、と軽く叩かれた太腿の内側に、「やらなきゃ鞭」と言われているような気がして、渋々もう10センチほど広げた。
「っ…」
これでも十分に中心の性器は無防備に晒されているし、その下の蕾も見えているはずだ。
スースーする股間を感じ、俺は居たたまれなさと恥ずかしさに、ふいっと顔を横に背けた。
ぐっと唇を噛み締めて、その顔を隠すように、頭上に上げた手の腕に押し付ける。
「ククッ、翼、まだもっとだ」
「なっ…」
この上、さらに?
もう無理、と口をついて出そうになる言葉は、音にはならなくて。
代わりに溢れた涙が、じわりと瞼を濡らした。
「ふっ、うっ…火宮、さっ…」
やだよ。もう恥ずかしい。
「もっ、許して…」
思わず口をついて出た言葉に、火宮の方からぶわっとむせ返るような色香が立ち上ったのを感じた。
っ、このどS。
情け無い懇願を聞いて、悦ぶとか。
本当、意地悪でたちが悪い。
だけど俺の痴態に火宮が欲情してくれているのかと思うと、もう少しだけ頑張りたくなってくるからどうしたものか。
「っ…」
あなたにだけですからね。
俺がこんな恥ずかしいのも、辛いのも我慢して、みっともない姿を晒せるのは。
あなたじゃなければしないんだから。
俺は、ぎゅっと固く目を閉じて、思い切って両足をガバッと大きく左右に広げた。
「んっ、あ、あ…」
蕾が完全に空気に触れたのを感じて、ツゥーッと涙が溢れる。
蛙がひっくり返ったような体勢で、それでも必死に足を広げたまま堪えたら、クックッと愉しげに喉を鳴らす火宮の笑い声が聞こえた。
「ククッ、見た目は、なんともない。キュッと慎ましく締まって、綺麗なピンク色をしている」
「っ、言、わない、でくださ…」
この格好だけでも十分に恥ずかしいのに、言葉でまで辱められるとか、どんな羞恥プレイだ。
目眩がして、頭がクラクラしてくる。
「ククッ、触れられた形跡はなく、固く閉じているようだが、ナカはどうだ」
「っ、ない…ですよ。だって何も、されてな…」
分かってるくせに。
プルプルと震える足を、我慢して広げたままでいたら、間に身体を割り込ませてきた火宮が、不意に蕾に指先を伸ばしてきた。
「っ、ひ…あ、あぁっ」
ツプ、とナカに指が入ってきた。
ローションの滑りがよくて、痛みはない。
異物感と小さな圧迫感が蕾のナカを襲い、それがクチュクチュと動かされると、確かな快感に変わっていく。
「あっ、あんっ、やっ、あぁっ…」
ズプッと指1本飲み込まされたかと思えば、ズッと引かれて入口付近でぐるりと回される。
「ふぁっ、あっ、あぁっ…」
抜き差しされ、ナカをかき混ぜられて、性器がビクビクと震えた。
「クッ、きゅうきゅう締め付けてきて。ククッ、どうやらここは、俺しか知らないらしい」
入れられた様子も出された様子もないって…。
「あ、たり前、です…っ」
だからヤられてないって!
思わず下腹部に力を入れてしまったら、同時にきゅう、と火宮の指を締め付けてしまった。
「ククッ、食いちぎる気か」
「違っ…」
あぁやばい。
指の感触をダイレクトに感じ、前からタラタラと快楽の先走りが落ちた。
「確かめられているだけで、感じているのか?」
しっかり角度をつけた性器を揶揄われているのだろう。
クチュッ、ズチュッ、と、わざとナカの指を増やし、快感を煽るように抜き差しされる後ろがたまらない。
「あっ、あぁっ、んっ、あんッ…」
「ククッ、自ら股を開いて、腰を揺らして」
「あっ、あっ、言わないで…見な、で…」
羞恥にきゅう、と下腹部が切なく震えて、身体はますます快感を拾ってしまった。
「淫乱。これは検査だぞ?」
「ひぁっ、あぁっ!」
意地悪な台詞と共に、グリッと指の腹で押されたのは、ナカの膨らみの部分で。
前立腺だと火宮に散々教わったそこを擦られ、痺れるような快感が突き抜けた。
「あっ、あっ、そこだめ、イく、イっちゃ…」
グリグリとそこばかりを責められて、前がはち切れそうなほど膨らみ、ビクビクと震えている。
広げた両足がプルプルと震え、頭の中が白く霞んでいく。
「あっ、あっ、もっ、イく…」
出るッ!
と、思った瞬間。
またもスッ、とポイントを外され、はぐらかされた熱が体内を渦巻いた。
「あっ、あぁーっ、いやぁっ、イかせてーっ」
なんで。なんで。
後1歩だったのに。
こんなにギリギリで焦らされて、頭がおかしくなりそうだ。
「あんっ、はんっ…ん、あッ」
どうして、と、足の間で手を引いた火宮を見つめたら、艶やかに妖しく、綻んだ美貌が見えた。
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