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「っ…」
「ここなら人も来ないだろう。ククッ、翼、手を壁につけ。離すなよ?」
ぐいっと引かれた手が、ペタリと校舎の壁に触れる。
「ひ、みや、さん…」
壁に向かって立たされた顔を振り向かせかけた俺は、スルリと後ろからズボンの中に入り込んで来た手に、ギクリと固まった。
「なにっ?」
「シーッ、黙っていろ」
騒ぐと人が来るぞ、と耳元で囁く火宮だけど。
は?
「あっ、あ、や、んンッ…」
何するんだ、バカ火宮!
ズボンのウエストから入り込んで来た手が、ぐいっと尻の割れ目を開き、その指が、ヌルッとした感触と共に蕾にツプンと差し込まれた。
「やっ、なにっ?ちょっ、火宮さんっ?」
こんなところで、こんなこと。
「解してやっているんだ。痛いのは可哀想だからな」
「えっ?は?やっ、やだっ…」
ほぐすって?痛いって?一体お仕置きって、何をする気だ…。
「ククッ、まぁこのくらいでいいか」
グリグリと、蕾を押し広げた火宮の指がズルッと抜けていき、ホッと息をついた俺の目の前に、プランと紐がついた、小さな卵型の玩具が揺れた。
「え…」
これはまさか。
「なんでそんなの持って…」
体育祭に来るのに、そんな用意があるわけないのに…。
「あっ、真鍋さん」
そういえばさっき、弁当のついでに、何か小さな紙袋の受け渡しをしていた。
「ククッ、電話1本で、優秀なことだ」
「っーー!」
ばか真鍋っ!そんな有能さ、いらないっ。
内心で悪態をついたところで、そんなどう考えてもおかしな命令に、異も唱えずすんなり従う火宮絶対の真鍋に届くはずもなく。
そうこしているうちに、ふと視界からそのローターが消えていき。
「入れるぞ」
「っなーー」
ギクリ、となったときにはもうすでに、再びハーフパンツの中に入ってきた火宮の手がお尻の割れ目に触れていて。
「っあー!やだっ、やだ」
必死で身を捩って抵抗するのも虚しく、ツン、と冷たい無機物が一瞬、蕾に触れて。ぐっ、と力を込めた火宮の手で、ローターがナカに押し込まれていた。
「あっ、はぅ、うぁぁ」
「クッ、簡単に飲み込んで」
愉悦に揺れた火宮の声が聞こえ、ローターを入れた火宮の手はあっさりと離れていく。
「あっ、そんな。やっ、取って…」
壁に縋りつく身体が、体内に入れられた異物への不快感で震える。
「火宮さんっ…」
必死の叫びは、火宮の意地悪な笑い声に切り捨てられた。
「ククッ、駄目に決まっているだろう?仕置きだ。俺がいいと言うまで、勝手に出すなよ?」
「っ、そんな…」
つまりは昼も、午後の部も、こんなモノをナカに仕込まれたままでいろと?
「っーー!無理っ!」
違和感も不快感もマックスなのに。
「ククッ、無理だろうと、我慢しろ。仕置きなんだから。さて、戻るか」
腹が減ったな、と、何事もなかったように手を差し出してくる火宮だけれど。
「っ、このどSッ!意地悪!バカ火宮ぁぁっ!」
思わず迸った暴言は、火宮の妖しい笑みに、ギクリと止まった。
「これが見えるか?」
まるで黄門様の印籠だ。
スッと持ち上がった火宮の手の中には、ローターのリモコンが握られていて。
「ひっ…ご、めんな、さい」
俺に素直に謝罪する以外の、どんな選択肢があるというのか。
この上、ナカのローターを動かされでもしたら…。
恐ろしすぎる想像に、俺は渋々抵抗を諦めて、そのまま大人しくグラウンドに戻ることに従った。
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