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「っ、あ、あぁっ、やぁっ…」
ローターを抜かれた刺激でイきかけたところに、ヒタと当てられた火宮の熱。
ヒクついた蕾を笑われ、ふわりと背中に空気の揺れを感じたとき、ズプッとナカを一気に穿たれた。
「っ!」
きゅぅん、と締まったナカで、火宮の形をリアルに感じる。
「クッ、きつい。締めすぎだ」
ふわりと背中に火宮の大きな手のひらを感じ、宥めるように上下したそれに、ほぅ、と力が抜けた。
「っ、あ、あっ、火宮さっ…刃ッ」
ゆさっ、と揺らされる身体がビクビク震える。
焦らすことなく前立腺を擦り上げてくる熱が気持ちいい。
「あっ、はっ、いっ、いいっ…」
やばいくらい気持ちがいい。
ヒヤリと両手をついた調理台に、たらりと唾液が落ちた。
「ふぁっ、あぁっ…」
そ、う、だった。ここキッチン。
不意に自分がどこで何をしているのかを自覚して、カァッと頬に熱が集まった。
「やっ、やだっ…」
こんな場所で、こんなこと。
明日から、この場所に立つ度に思い出すじゃないか。
どうしてくれる。料理の度にやらしい気分になったら。
「あっ、火宮さっ…や、ぁっ」
嫌なのに。
確実にいいところを突いてくる火宮に、抵抗は口先だけになってしまった。
「ククッ、俺に合わせて腰をゆらして、もっととねだらんばかりに尻を突き出してきながら、これで嫌だと?」
「あっ、あっ、言わな、で…」
分かってる。
でもだって、気持ちがいいんだもん。
ぐい、と背中を調理台に倒すように押され、腰を両側からガシッと掴まれる。
「あっ、あっ、激しっ…」
「クッ、いいぞ、翼」
「あっ、深ッ…そこっ」
ジュプッ、ズプッと激しい水音が上がり、頭がクラクラするほどの快感が押し寄せる。
「ふっ、あっ、火宮さっ、刃。じんっ」
チカチカと目の前が瞬いて、縋り付いた調理台にギギッと爪を立てる。
「あっ、あぁぁっ、じん。じんーっ!」
顔、見えない。
でも気持ちいい。
イく。壊れちゃう。
だけどここ、キッチン。
散り散りになった思考が、ポツリ、ポツリと頭に浮かび、最終的にはすべてが快楽の波に飲み込まれていく。
「あっ、あっ、じんっ。イく。出ちゃうーっ」
「ふっ、イけ。盛大にな」
あぁ、意地悪。
でも気持ちいい——。
「っ…。あ、あぁぁぁっ!」
ズプッと前立腺を擦りながらナカの深いところを突かれ、俺は背を限界まで仰け反らせて白濁を撒き散らした。
「クッ、なんて壮絶な色気を放つ、ッ」
へっ、へんっ。あなたも一緒にイけばいい。
ぎゅぅぅっ、とナカの火宮を締め付けて、搾り取るように食らいついてやる。
「いつ、覚え…た、クソッ」
ゾクッとするような色香を放ったのは火宮もだ。
ぶわっと背後に湧いたその気配と、ドクッとナカで震えた火宮の熱。
ふわりと優しく背中に火宮の温もりが触れたかと思ったら、ぎゅぅっ、と苦しいほどに背後から抱き締められた。
「愛している、翼」
「っあぁぁぁっ!」
もっ、イったばかりのナカに、何をする。
繋がったまま、ぐるりと身体が返され、内壁が擦られてゾクゾクする。
「友人の心配をするのもいいが、俺の相手も忘れるなよ」
あ、あぁ、そこか。
結局子供みたいな強い強い独占欲。
触れ合った唇から、クチュリと舌と火宮の本音が流れ込んできて、思わず可笑しくて喉を鳴らしてしまう。
忘れるわけないじゃないですか。
だってこの世の誰よりも、1番大切で、1番大好きなのは。
「じんー」
もっと、とねだるように舌を突き出し、片足を火宮の腰に絡めてやる。
「クッ、可愛いやつだ」
とすっ、と背中が調理台の上に倒れ、のし掛かってきた火宮から与えられる、深い深い口づけ。
「んっ、ふっ、んんっ…」
ナカで繋がりながら、唾液をピチャピチャと交換し合い、互いの心は真っ直ぐに重なる。
幸せ…。
へにゃりと緩んだ俺の顔が、目の前で淡く微笑む火宮の漆黒の瞳の中に映っていた。
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