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高校1年 嘘の笑顔(視点 叶多)
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入学式が終わった。
(こんな会して何がいいのか分からないな)
と思いながら入学式に参加していた。
足早に正門へと向かう。
そして、門の前に止まっていた黒い車に乗り込む。
「お帰りなさいませ。叶多様。」
顔立ちの整った男がこちらに顔を向けあいさつする。
「ああ、ただいま」
彼の名前は蓮。
彼は俺の小さい頃からの従者だった。
仕事でほとんどいなかった親の変わりのような存在だった。
自分にとって1番家族らしい血の繋がらない家族だった。
寂しい時も辛い時もいつも自分を支えてくれた。
だからこそどんなことも相談できた。
「蓮、車出して?」
「かしこまりました」
蓮は車を発進させた。
「蓮…調べてほしい奴がいるのだが、頼めるか?」
「おまかせを…どなたを調べればよろしいですか?」
「この子」
叶多はスマホを開き蓮に見せる。
「この方を調べればよろしいのですね。かしこまりました」
蓮は運転に集中する。
「そう言えば叶多様、今日は海叶様と叶美様が帰られますよ」
蓮は前を向いたまま報告する。
「そうか…お父様とお母様が帰られるのか」
ため息をつく。
「嬉しくないのですか?」
蓮が聞く。
「嬉しいさ…」
自分の顔に嘘の笑顔を貼り付ける。
蓮は人の感情や心の声を予測するのが得意である。
「また、嘘を…」
だが蓮はこれ以上何も言わず、何も追求しなかった。
その後数分車を走らせる。
「叶多様、家に到着いたします。降りる準備を」
と蓮が言う。車の中から外を見る。
豪邸が近づいてくる。
これが俺の住む家。
孤独の家。
人物紹介
北條 海叶(ほうじょう かいと)
45歳
叶多の父親。
高級ブランドの社長。
(黒髪 黒目)
北條 叶美(ほうじょう かなみ)
37歳
叶多の母
現役カリスマモデル。
(金髪 紫目)
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