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高校1年 味のない食事(視点 叶多)
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家に帰ると入り口ではメイドが数人待っていた。
「お帰りなさいませ、叶多様」
家に着く時にはもう18時を過ぎていた。
蓮は家に着くなり夕食の準備をし始めた。
蓮は料理が得意で、どれも絶品である。
父も母も蓮の作る料理は好んで食べる。
(最悪の食事になりそうだ…)
はぁとため息をつく。
1時間後、父と母が帰ってきて、食事になった。
いつもどうり席につく。
俺の前の席に父と母が座る。
蓮がワゴンを引いて食事を運んでくる。
(今日はお刺身か…)
白いテーブルクロスの掛かった大きな机に料理が並んでいく。
「ではそろそろ頂こうか」
と父が口を開く。
「そうですね」
と母も共感する。
「ではいただきます」
「「いただきます」」
(地獄のような食事の幕開けだ…)
そんなことを思いながら、刺身を1切れつまむ。
すると父が
「最近勉強はどうだ?」
と言った。
「大丈夫です。高校の入学式も無事終わりました」
「そうか。期待しているぞ、叶多。」
(はぁ、始まった。)
父は何かと言っては期待してるだかなんだかと吐かす。
それがもううんざりだった。
そのせいで変なプレッシャーがかかる。
「学校で上手くいっているのならいいですけど」
と言う。
「上手く行っていますよ?お母様。」
父と母と一緒に食べるご飯はいくら蓮が作ったものでも味のないように感じた。
だからあまり好きではない。
(こんなことも親にいえないが…)
そう思いながら早く食事の時間が終わることを願った。
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