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夕方のお薬④
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蓮と別れた後瑠璃は叶多の部屋に通されていた。
叶多の部屋は白を貴重としたシンプルな感じが目立った。
家具は勉強机、大きなベッド、白いテーブルしかなかった。
ただでさえ広い部屋がもっと広く感じる。
キョロキョロあたりを見渡したしていると、叶多が
「あんまり見ないで、恥ずかしいでしょ?汚いし、殺風景だし。」
「う、ううん!そんなことないよ、叶多君」
瑠璃は叶多をじっと見つめる。
「それも恥ずかしい」
そう言って、叶多はそっぽを向く。
照れくさそうにしている叶多に
「ふふふ」
と笑ってしまう。
すると、ドアがノックされる。
コンコン
「失礼します」
「入って」
叶多がそう言うと、蓮が入ってくる。
「お飲み物とケーキをお持ちしました。」
蓮は紅茶の入ったオシャレなカップを2つテーブルの上に置く。
「こちらに置いておきます。」
と言うと、ショートケーキも2つテーブルに置いた。
叶多は嬉しそうに微笑む。
瑠璃は
(叶多君もショートケーキが好きなのかな?)
と思った。
嬉しそうに微笑んだ本当の意味は叶多と蓮しか知らない。
「それでは失礼します」
そう言うと蓮は部屋を後にする。
蓮が出ていくと、叶多は
「食べようか」
と言う。
「うん!」
瑠璃は嬉しそうにテーブルの前に座る。
それから叶多も瑠璃の隣に座る。
「いただきます!」
「いただきます」
2人はショートケーキを食べ始める。
「お、おいしい!」
「当たり前だよ、だって蓮が作っているんだから。」
「え?!凄い!」
(後で蓮さんにお礼言わないと…)
そう思いながら、紅茶を少し飲む。
(あれ…?なんか変な味がする…気のせいかな?)
瑠璃は首を傾げながらもう一度紅茶を口に運ぶ。
(うーん…微妙…)
叶多は相変わらずショートケーキを食べている。
「ねぇねぇ、叶多君、なんかこの紅茶…へ…んな…味……」
(あれ…意識が朦朧としてきた…)
瑠璃が気を失う時、最後に見たのは叶多の嬉しそうな笑顔だった。
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