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夏樹家②
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「どうですか?これで証明出来ましたよ」
ニッコリと微笑む叶多。
「〜っ!」
口をぱくぱくさせている瑠璃。
「そうね!末永く瑠璃のことを頼むわね!叶多君!」
夏樹は愉しそうな顔をして、叶多を見ている。
「な、夏樹さん!」
慌てて瑠璃が口を挟む。
すると、
「ただいま」
か細い声が玄関から聞こえる。
「おかえりなさい!」
夏樹さんが元気よく挨拶をする。
「夏樹さ…ぇ?」
部屋に入ってきたのは2番目の兄、満留だった。
瑠璃がいるのに驚いたのか小さく声をあげた。
「おかえりなさい、満留兄さん!お邪魔しています!」
瑠璃は満留を見て、挨拶をする。
「え、夏樹さん、聞いてませんよ?」
少し影のかかった顔をした満留。
「ごめんなさいねぇ!サプライズしようと思って!」
無理に笑顔を作る夏樹。
ふと満留の目線は叶多の方へと向けられた。
それに気づいたのか、叶多は
「北條叶多です。瑠璃に誘われて来ました。お世話になります」
と言い、軽くお辞儀をする。
「満留です。大学生です…」
すっと物陰に隠れる。
「この子、人見知りで恥ずかしがり屋なのよ〜!」
笑い混じりに夏樹は説明する。
「でも、いい子だから仲良くしてあげて!」
「はい」
満留だけに分かるように叶多は冷たい笑みを見せた。
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