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過去の苦痛と愛の決断②(視点 遼河)
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それは雨の日だった。
夏樹が家に帰ってきたがただならぬ雰囲気を醸し出していた。
「ただいま」
今まで感じたことのないような緊張感が家の中を走る。
「おかえりなさい、どーしたの?」
ふにゃりと笑いながらまだ幼い満留は夏樹に近づく。
「少し家を開けるわ。遼河、任せてもいいかしら?」
(この時の俺は初めて夏樹さんに恐怖心を覚えたんだよな…)
遼河は夏樹の怖い顔を見て泣きそうになりながらも
「う、うん…」
と返事をする。
返事するほか無かった。
すると夏樹が2人に近づいて腰を下ろし優しく微笑みながら
「うん、いい子ね。大丈夫よ、ちゃんと帰ってくるわ。」
と言いながら2人の頭を撫でる。
そしてまた立ち上がると怖い顔に戻った。
そして悲しそうな顔でもあった。
「じゃあ、行ってくるわ…」
声も少し悲しそうだった。
そして、また雨の中へと戻って行った。
そして、夏樹が帰ってきたのは次の日の朝だった。
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