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夜景と街灯と青のネックレス
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その後はクレープを食べたり、水族館に行ったりした。
充実した1日を過ごした。
今は夜景を見に近くの展望台に来ていた。
自分はとっても楽しいと思っていた。
でも叶多は悲しそうにしていた。
(叶多…)
見ているこっちが悲しくなってしまったので、そっと叶多に抱きつく。
「どうしたの?瑠璃」
優しく微笑みながら、僕の腰に手を回す叶多。
「なんか、悲しそう。どうしたの?」
小首を傾げると、叶多は困ったように笑いながら
「今は知らなくていいんだよ、後で言わないといけないことだから。」
そう言う。
叶多は僕から少し離れると、服のポケットの中をゴソゴソと漁り、何かを取り出す。
「瑠璃、プレゼントがあるんだ。後ろ向いて!」
「え、ほんと?」
とても嬉しくて喜びながら後ろを向く。
「んしょ…」
首に何かを巻き付けられて、後ろでカチッと音がする。
「これは…」
「そう!ネックレス。この青が凄く綺麗で瑠璃に似合うんじゃないかなって思って買ったんだ」
僕の首元でキラリと光る、綺麗な青い石。
自分には勿体ないんじゃないかって思うくらい綺麗だ。
「うん、やっぱり似合ってる」
叶多は悲しそうに、嬉しそうに笑った。
それを見て、心が痛む。
無理に笑っている。
そんなの直ぐに分かるよ、叶多…
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