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叶多の帰り。
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「瑠璃にぃ、ごめんね」
優の悲しそうな顔。
あぁ、分かった。
叶多を守りたいと思えたのは、きっと僕が守れなかった優と重ねたから。
歪んじゃったのかな?
「ははっ、」
無意識に渇いた笑い声が漏れる。
それに気づいたのか蓮は首を傾げている。
現在は朝の8時。
まだ叶多は帰ってきていない。
蓮も心配しているようでソワソワしている。
「まだ、帰ってきてこないんですか?」
気になって聞く。
蓮は少し困った顔をしたが、直ぐに穏やかな表情になって、
「はい。そろそろ帰ってきてもいい頃なのですが…」
と答える。
「そろそろ朝ごはんにしませんか?作ってきますね」
蓮は部屋を退室する。
一人になってしまい暇になる。
「うーん…」
何となく、引っかかる。
蓮さんはなんで叶多が帰ってこないのかおおよそは知っている。
でも、教えてくれない。
それは、多分知られたくないことなのだろう。
考えても仕方が無いのが結論。
そんなことを考えていると、玄関の方から音がする。
ガチャ
「か、叶多様」
蓮の声がする。
帰ってきたのだろう。
「ただいま。疲れた…」
「け、ケガをしています!手当します。」
「いや、大したことないからいいよ。」
そう言って、瑠璃のいる部屋に入ってくる。
叶多の白い顔や腕には赤い液体が付いている。
「か、叶多!」
叶多に近づく。
叶多は瑠璃を近くにあったベッドに押し倒す。
「え、?」
「ごめん。いい?ヤって」
叶多はこちらをじっと見ている。
何か、あったんだ。
いいよ。
楽になってくれるなら。
僕を、愛してね?
「叶多…いいよ
シよう…」
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