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愛されたくて。見て欲しくて。②(視点 優)
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久しぶりに僕の部屋に父と母がやって来てくれた。
「勉強はどうかしら?」
母はにっこりと笑う。
「はい!とっても良くやってくれていますよ!」
専属教師が答える。
父も母も
「あら、それは良かったわ!」
と褒めてくれた。
それがすごく嬉しかった。
「ありがとうございます!」
僕はニッコリと笑ってみせると母と父も笑い返してくれる。
「そう言えば…優にまだ瑠璃を紹介していなかったな。」
そう言われて少しギクリとする。
いっつも隠れて会いに行っていたからだ。
ばれたら怒られる。
ばれたらもう愛してくれなくなる。
そんな気持ちに苛まれていた。
(どうしよう…)
頭の中がグルグルする。
(そうだ。なんだ。簡単じゃないか。
兄さんを
抹殺すればいいんだ。)
こうして篠崎優は歪んでいった。
そのことをまだ、誰も知らない。
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