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相澤 龍哉side
「ねぇ、なんで眼帯してるの?」と俺に小さい声で京介が訊いてきた
「あいつは右目だけ違う色をしてるんだ…虐待もそれが原因だと思われる」
「…なるほどね」
蓮はちょこんと椅子に座り俺たちを見る
「こんにちは〜、俺は相澤組の専属医の藤本京介だよ」
とニコニコと蓮に挨拶した
「…どうも、はじめまして。俺は黒咲 蓮と言います」
と、蓮は相変わらず無表情で淡々と挨拶する
「いきなりで悪いんだけど…蓮くんは親から虐待を受けていた?」
と京介は仕事をやりはじめた
「…まぁ、そうかもしれませんね」
「『そうかも』ってことは自覚なかったのかな?」
「…どうでしょう、世間で言う『虐待』に俺が当てはまるからそう言っただけです」
「蓮くんは母子家庭だよね?」
「…はい」
「じゃあ、母親から暴力を受けていた?」
「まぁ、そうですね。でも、俺は…」
と蓮は望まれずして生まれたこと、育児放棄をされていたこと、親の離婚、そして母親の一時的な暴力
全てを話した
「…それで俺は母親の暴力をたぶん愛情だと思っていたと思います……そもそも愛情すらなんなのかわかりませんが」
と口にした
「…そうだったんだね」
と京介はある程度のことがわかった
「蓮くんは、人の気配がすると眠れないこと自覚してるね?」
「…はい」
「それ、治したくない?」
「…治せるなら、治したいです」
「じゃあ、蓮くんは取り敢えず相澤に心を開いてみようか!それだけでも変わるから」
「…心を開くもなにも、信用すると言うこともわからないし、どうしたらいいかわからない」
と蓮は口にした
相澤龍哉side終わり
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