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家に着き、龍哉さんはまだ帰って居なかった
俺は蛍さんと夜も過ごし、うとうとし始めた頃に龍哉さんは帰って来た
俺は眠いながらも嬉しくて龍哉さんに抱きつきに行った
「蓮、ただいま」
だか、いつもの龍哉さんの匂いがしなく
きつい甘ったるい香水の匂いが龍哉さんからした
思わず離れる
龍哉さんを見るとワイシャツの襟に赤い口紅が付いていた
女の人と会ってたんだ…
こんな遅くまで
「蓮?」
嫌だ…俺の龍哉さんなのに…
俺が俯くと蛍さんが声をかけた
「蓮くん?…大丈夫?眠い?」
涙が出る
昨日だって本当は女の人と会ってたに決まってる
俺に飽きたってこと?
声が出ないから…
俺は蛍さんに抱きつき涙を押し当てる
「蓮、何やってる離れろ」
と龍哉さんに言われるが俺は蛍さんから離れなかった
「蓮くん、泣かないで?」
「蓮…泣いてるのか?」
グイって振り向かされる
ポロポロと涙が溢れ、見られたくなくて走って風呂場に行った
「蓮っ!」
風呂場の鍵をかけ閉じこもる
「蓮くん!開けて?…どうしたの?」
「ヒック…っ…」
嫌だ
俺だけの龍哉さんなのに…
取られたくない
「蓮…開けろ」
やっぱり、男の俺より女の人の方が良かったのかな?
あの匂い思い出すだけで吐き気がする
匂いが移るほど密着してたんだ…
考えれば考えるほど悲しく、涙が出る
服を着たままシャワーを出し
近くにあるカミソリでスッスッと何度も腕を切りつける
痛くない、心が痛い
流れる血を見ながら手首の他にも傷をつけまくる
「蓮くん、何やってるの?開けて!」
「蓮っ!」
俺なんか居ない方がいいんだ
邪魔なら早くどこか行かないと…
迷惑かけちゃダメなんだ
ブスッ
グサッ
と深く傷をつけ
もう疲れて冷たいシャワーを浴びたまま横たわり意識が飛んだ
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