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夏休みが終わり、今日から学校が始まる
当たり前のように蛍さんは家が変わっても俺を迎えに来た
「蓮くん、行こうか」
「はい」
「蓮、気をつけろよ」
「うん、行ってきます」
.
久しぶりの学校は夏休み明けということもあり、賑わっていた
「蓮くんー!久しぶりー!って、蓮くん痩せた?」
一ノ瀬が遠くの方から走ってやって来た
「久しぶりです…」
「ちゃんとご飯食べてたの?」
「食べてましたけど…」
「そっか、じゃあもう少し食べないとダメだね」
このセリフ…いろんな人に言われ過ぎて聞き飽きたな
食べろ、食べろと言われると食べたくなくなってしまうんだけど…
「あー、蓮くんそうやってイヤな顔しないの!」
「わかってます…ちゃんと食べますよ」
こんな会話をして居ると近藤先輩がやって来た
「よ、蓮。一ノ瀬。久しぶりだな」
『お久しぶりです』
そこからくだらない話や、夏休みの出来事を二人から聞かされた
「ふぅ、」
息を吐きながら席に着いた
「蓮くん、久しぶり学校疲れた?」
「…まぁ。でも、悪くはないです」
蛍さんは、温かい目で俺を見つめ微笑んだ
急に何だか甘えたくなって蛍さんの膝の上に座った
「…蛍、甘えたくなった」
「ん、いいよ」
座ったまま抱き締められ、何だかほわっと心が温かくなった
「久しぶりで、緊張してた?不安だった?」
「うん」
蛍さんはなんでもお見通しだったみたいだ
蛍さんに包まれて安心した
「もう大丈夫」
蛍さんの上から退け自分の席に再び座った
蛍さんは一瞬だけ、どこか寂しそうな顔をしたように見えたが、気のせいだろうか
担任が来てホームルームが始まった
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