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放課後、如月さんに言われた通り4時半に間に合うようにカフェを目指した
送り迎えをしてくれる組の人にお願いをしてひとりでカフェまで来た
「やぁ、蓮くん…時間ぴったりだね」
「…どうも」
作り笑いで俺を迎えた如月さんに素っ気なく挨拶した
「あれ?泣いたの?…目が赤いけど」
「泣いてません…流してないので」
「それ、泣いてるのと一緒だから…あ、眼帯外していいよ?片目疲れるでしょ?」
「大丈夫です。気にしないでください」
「あー、じゃあ言い方変えるね。外して」
圧をかけて言われたので仕方なく外した
「写真でしか見た時なかったけど、本当に綺麗な目をしてるね」
「嬉しくないです」
しばらく黙った後、下から覗くように見てきた
「俺に会うの嫌だった?」
「嫌ですよ、早く帰りたいです」
「…まぁ、いいや。蓮くんのこともっと知りたいからさ…奥の部屋に行こうか」
腕を掴まれ、奥の扉が開かれ部屋へと入った
部屋はベッドが置かれてあり、ホテルのVIPルームのようなデザインになっていた
「何する気ですか?」
「蓮くんが思ってるようなことはしないから安心してよ」
そうは言われても安心できるわけがない
ソファに座らせられ、テーブル越しに向かい合う状態になった
「俺が怖い?」
「…怖くない」
「嘘だー、目が怖いって言ってるもん」
ニヤニヤと俺を見つめ、何がしたいのか本当にわからない
「目を閉じて」
口調に反して圧が強い
言われた通り目を閉じた
フワッと如月さんの匂いが背後からしてビクッと体が強張った
そして、後ろから抱きしめられた
「蓮くん華奢だからすっぽりと収まっていいね」
手で目を覆われ
「疲れたでしょ?力抜いていいよ」
と耳ともで囁かれた
何故か自然と力が抜けた
「蓮くん、ここでバイトしたらいいんじゃない?」
目を塞がれた状態で如月さんは耳元でずっと話しかけた
「何で?」
「俺が会いに来るだけで済むでしょ?」
如月の声が直接脳に響くような、なんだか頭がボーッとしてきた
「ね?するでしょ?」
「…は、い」
「ふふっ…いい子」
頭を撫でられ何故か嬉しく感じた
いつのまにか如月さんに向けていた壁は無くなって聞かれたまま答えていた
「今日寂しくて泣いたの?」
「うん」
「海堂くんが居なかったから?」
「うん」
「でも、ここに来れば俺がいるし、俺が蓮くんの寂しさ取ってあげるよ?」
「本当?」
「本当だよ…そのうち俺に会うと安心するようになるかもね」
「じゃあ、俺が寂しい時は来てください」
「わかった」
また、俺の頭を撫でた
「このまま、一眠りして行きな?眠いでしょ?」
そう言われるとボーッとするだけだったが、急に眠気がやって来た
いつの間にか俺は如月さんの腕の中で眠りにつき、如月さんはずっと俺の頭を撫で続けた
「堕ちたかな?…随分と素直な子なんだな…」
ボソッと如月さんが言ったことはもちろん聞こえるはずもなく、俺はしばらく眠り続けた
「あー、本当に可愛いな…このまま俺のものになればいいのに」
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