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「俺…ずっと憧れてたんですよ『黒兎』に……
『黒兎』の噂が立つようになったのは俺が中学2年の頃からです…俺は当時は誰も顔を見たこともないのによく『強い』って言えるなって思ったんです」
「…」
「でもある夜、俺は学校から帰るのが遅くなって…近道しようって思って街の裏通りを通ったんです
そしたら、怖そうな人に絡まれてしまったんですよその時にたまたま通りかかった『黒兎』が助けてくれたんです…
黒咲先輩はそんな事覚えてないと思いますけど俺にとっては大切な思い出で、その日から『黒兎』の正体が知りたくてマークしたり喧嘩しそうなところで張り込みしてたんですよ」
「…キモっ!…途中まではなんとなくわかったが、最後ら辺ほぼストーカーじゃねぇかっ!蓮くんに近づくなっ危なすぎるっ」
と俺を引き寄せ佐々木との距離をとった
「そんなこと言わないでくださいよーっ俺頑張って黒咲先輩を探したんですから…まさかこの学校にいるとは思わなかったけど…それに、俺だけじゃなくてこの学校で『黒兎』を知る人物は大体黒咲先輩を『黒兎』だって思い始めてますよ」
「え?…なんで?」
「だって、この前3階から外に出たって聞きましたよ…その身のこなしはまさに『黒兎』だったとの事で…」
「あー…しまった…俺が止めなかったし、その時色々あったから…」
と蛍さんは頭を抱え込んだ
「…別にバレたってどうでもいいです。俺が『黒兎』と呼ばれてたのは事実ですし変えられない事なので…」
「んー、その潔さ嫌いじゃないけど…どうするの?他校の不良が聴きつけてやってきて乱闘とかになったら」
「…だって、その時は蛍さんが助けてくれるんでしょ?」
と蛍さん裾を掴み顔を見上げた
「っ!…それズルいってば……それに、俺より蓮くんの方が強いでしょ?」
「そんな事ないですよ…多分、本気出したら蛍さん俺より強いと思いますよ、龍哉さんの次くらいじゃないですかね?」
「それは言い過ぎ…」
「まぁ、兎に角感のいい人はもう気付き始めてるって事ですよ…気をつけてくださいね」
「う、うん…」
「弟子は無理でもたまにでいいんで相手してください
それでは失礼します」
「え…」
返事をする前に佐々木はさっさと帰って行った
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