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家に着き、シャワーを浴びる
他人の血がシャワーの水とともに流れていく
赤…
…フフッ
楽しかったなぁ…
久々の喧嘩は一方的に俺が殴り蹴るだけで終わったが
それなりに楽しいと思った
あいつら全員病院行きだろうな…
なんて考えながら体の汗と血を洗い流した
パタン…
風呂場から出ると龍哉さんがリビングで待っていた
「…俺に何か言うことあるだろ?」
「…すいませんでした」
「違う…なんでいきなり家を出たかについてだ…さっきは謝っただけで答えになっていなかった」
「…」
龍哉さんは静かに怒り、その場が一気に冷えかえるようだった
「あそこに行ったら会える気がしたんです」
「誰にだ」
「…後輩に」
「…誰だ?」
「佐々木って奴に…」
「…会ってどうするつもりだったんだ?」
「…確認したかったんです」
「何の」
「…夢の事と過去のこと」
「夢?…過去?」
「佐々木が言ったんです…前に助けてもらったことがあるって」
「…」
「俺、覚えが無くて…ただ覚えてないだけなのかとも思ったんですけど…夢で何処か見覚えある格好をした佐々木が出て来たので今行けば会えると思って確認しに行ったんです」
「ふーん…で、どうだったんだ?」
「俺の勘違いだったみたいです」
「…」
「…」
「蓮、ひとつ言うが…勝手に俺の前から姿を消すな…焦るだろうが…それに数分で戻るならわかるが1時間以上外に出やがって…心配すんだろうが」
「…ごめんなさい…」
「もういい…」
「え?…」
ズキっ
何か刺さるような感じがした
呆れてしまった?
もう、俺のこと要らない?
「すいませんでした…」
と寝室に移動し、荷物をまとめた
部屋を出ると龍哉さんはシャワーを浴びに行ったのかいなかった
「…」
近くにある適当な紙に
迷惑かけてすいませんでした
今までありがとうございました
と書いてマンションのベランダから外へと出た
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