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海堂 蛍side
若が帰って来た
蓮くんは眠くなりながらも若の元へとかけていき、抱きついた
俺には向けられない笑顔で
しかし、すぐに離れ
何か様子がおかしい
蓮くんは俯いた
声をかけるとこちらに来て顔を押し付けた
?
泣いてるのか?
少し震えて服をぎゅっと握りしめていた
もちろん若は面白くないだろう
不機嫌で離れろと言ってきた
俺は蓮くんが泣いてることを若にやんわりと伝えた
「蓮くん泣いてるの?」
「蓮、泣いてるのか?」
若は蓮くんを振り向かせ蓮くんの顔を見る
心配した顔
こんな顔蓮くんにしか見せない
お互いが求め合ってるのに何故こんなにすれ違うのだろうか
蓮くんは走って風呂場に駆け込んだ
そしてガチャッと内鍵をかけた
「蓮っ!」
「蓮くん!開けて?」
中で何をやってるのかわからない
するとふわっと甘ったるい匂いがした
香水?
チラッと若を見る
襟に赤い口紅の跡があり、あー、コレか と思った
蓮くんは遅くまで若を待ったのに、若は女の人と会っていたとショックを受けたんだ
若は気づいてないようだった
とりあえず蓮くんが心配だから蓮くんを先に助けよう
すると中からシャワーの音が聞こえた
シャワー?
はっ、まさかっ!
「蓮くん!何やってるの?開けて!」
自傷行為…真っ先に思い浮かんだ
早く助けないと
「若、すいませんがこの扉壊していいですか?」
「あぁ、構わない」
「失礼します」
ドンッと蹴り倒す
中に入り浴槽の扉を開ける
蓮くんは床に横たわり、手にはカミソリを持ち
服を着たまま冷水を浴びていた
血が流れていて
数カ所に渡って自分を傷つけた形跡があった
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