アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
352
-
しばらく横になると気持ち悪かったのが無くなり
相澤さんがずっと頭を撫でてくれたこともあってか痛みが和らいだ気がした
「もう、大丈夫…」
と起き上がった
「蓮、水は?」
「要らない…」
「そうか」
何だか暇だな…
まだ12時前だし、怪我もだいぶ治ったから喧嘩は無理でも外を歩きたい
ソファから降り、眼帯をつけ玄関へと向かった
が、相澤さんに肩を掴まれ止められた
「?…何?外出たいんだけど…」
「何言ってんだ…ダメに決まってんだろ…それにここもそろそろ引っ越すからな、蓮外出るのはまた今度にしろ」
「…荷造りすればいいわけ?」
「早めにしておくのも間違いではないだろ?それに、冬物の服なら新しいマンションに送っておくこともできる」
「…わかった」
相澤さんのいう通りに寝室へ行き荷造りをする
っと言ってもほとんど夏服しか出てないし、服も3、4着を回して来てるだけなので荷造りに時間はかからなかった
「いつ引っ越すの?」
「明日にする」
「そう」
結局、外には出れず
お昼過ぎた後引っ越しするため部下と思われる人がやって来た
「蓮くん…歩けるようになったんだね」
と声をかけた人がいた
誰だっけ?お見舞いにも来てくれた人だけど…名前…
「俺の名前は海堂蛍だよ」
「海堂…さん」
「そう、蛍って呼んでよ」
少し傷ついた顔をしてそう言った
みんな、俺に忘れられると傷つくのか?
「わかった…蛍って呼ぶ」
「うん」
頭を撫でられこの感覚知ってると思った
そして匂い…この人とはすごく仲よかったのか?
「蛍と俺って仲よかったのか?」
「へ?」
「なんか…感覚が懐かしいというか…何となく匂いとか知ってるというか…」
「まぁ、俺結構蓮くんには気に入られてたしね…若がいない時は常に俺がそばにいたからかな?」
「若?…相澤さん?」
「そう、若は相澤龍哉さんのことだよ」
「ふーん…」
相澤さんのことを思い出すと頭が痛くなるが、蛍のことを思い出そうとしても頭は痛くはならなかった
変なの…
チラッと相澤さんを見ると胸が締め付けられ、頭がズキンッと痛みが走る
「っ…」
楽になりたい…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
352 / 443