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朝になり、学校へ行く時間になった
一睡もせず龍哉さんを待ち続けた俺の体は重く、怠かった
食事もひとりでは食べようとは思えなくてそのまま制服に着替えひとりで登校した
なんだかずっと地に足がついた感じがしないまま午後の体育を受けた
体育ではサッカーをチーム分けをしてやった
「黒咲、お前かなり顔色悪いぞ」
「大丈夫なのか?」
「…うん、大丈夫です」
「そっか…じゃあ、やるか!」
サッカーは試合形式でやった
途中同じチームからのパスが来たが、龍哉さんのことを考えて居たらボールに気づかずにそのまま…
「おい!黒咲!大丈夫か?」
ボールは頭にあたりそのままオレは倒れた
体は重く動かなかった
そして、意識を手放す前に遠くの方で蛍がオレの名前を呼んで居たように聞こえた
目を開けるとそこは保険の天井ではなく京介さんの診療室の天井が映った
「蓮くん目を覚ましたね」
京介さんが優しく声をかけた
「なんで…ここに?」
「蓮くん、学校で倒れて、学校でなかなか目を覚まさなかったからこっちに連れて来たんだよ」
「そうでしたか」
「それより、蓮くん…ご飯も睡眠もとってないってどういう状態なの?それに、熱もあったし」
と京介さんにしては珍しく怒っていた
「…」
昨日のことを思い出して胸をグサッと刺されたように痛かった
「もうやだ…ふぇっ…ぅぅっ」
耐えられずに泣いてしまった
「ええ?!…えっと、蓮くん?」
「グスッ…ぅぅっ…ぅぁっ…」
「よしよし、何があったの?」
「ぅ〜っ…嫌だ…ひとりにしないでっ」
「ひとり?」
「龍哉さんっ、俺を一人にして部屋出て行ったぁっ…昨日結局っ、帰って来なかったっ…蛍も学校に来ないしっ…俺、ずっと、ひとりぼっちだったぁ」
今までこんなに泣きじゃくったことがない
京介さんもこんな俺を見て慌ててる
「よしよし、寂しかったんだね?」
「ぅぅっ…うん…ひとりにするならっ最初から、俺に関わらないでよっ」
期待して、裏切られるのなんて耐えられない
「蓮くん、落ち着いて…呼吸が荒くなってる」
呼吸がしづらくなって苦しい
また意識が遠のいて行った
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