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目を覚ますと布団が掛けられてあった
「…」
龍哉さんが掛けてくれたんだ…
「好き…」
『蓮くん、俺以外とは寝ないでね?』
「っ!」
俺…
何か強く頭で殴られたように忘れてはいけないものを思い出した
…俺、如月さんと寝たの?
「なんで?」
サーっと血の気が引くような感じがした
俺は…龍哉さんを裏切った?
『俺のこと好きになるよ』
なんで俺は如月さんに心を許した?
なんで俺は如月さんを受け入れた?
如月さんが好き?
…俺が本当にそう言ったのか?
魔法が解けたように如月さんとのふわふわした記憶を鮮明に思い出した
「俺…何やってたんだ?」
初めは脅しのようなことからだった
そのうち俺は何故があの人を受け入れて、必要として…
龍哉さんを裏切った…
徐々に呼吸が苦しくなり、うまく呼吸できなくなった
「はっ…はぁっ…ゲホッ…ゴホッ…ヒュッ…ヒュッ」
「蓮?どうした…っておい!大丈夫か?」
龍哉さんが俺の異常に気付いて来てくれた
俺の好きな人…裏切ってはいけなかった人…
涙が溢れて、今すぐにでも死にたい気分になった
俺はあなたを裏切ったのに…あなたは何も知らずに俺を助けてくれるんだ…
俺は汚いのに…龍哉さんまで汚れちゃう
「ヒュッ…ハァッ…ハァッ」
「蓮、落ち着け…ゆっくり俺に呼吸を合わせるんだ」
「ハァッ…ハァッ…ハァッ」
「そう、ゆっくり…大丈夫だから…」
「はぁっ…はぁ…はぁ」
「苦しかったな?…もう大丈夫だ…」
そう言って龍哉さんは俺の背中をさすってくれた
「疲れたな?…水取ってくる」
龍哉さんは立ち上がり離れていくのが俺は嫌で服を引っ張り止めた
「水…後ででいい、から…側にいて」
「…」
龍哉さんは何も言わずに座り俺を抱きしめて背中をさすった
如月さんとのことは絶対に言えない
バレたら龍哉さんはきっと如月さんを殺すだろう…
情報屋である如月さんを殺せば相澤組には有力な情報が流れない…
嘘を突き通すしかない
自分でなんとかするしかないんだ
龍哉さんの服をぎゅっと握り自分にそう誓った
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