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男女男男女男女!
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結婚式の三日前のこと・・・
清見が城の中を歩いていると、侍女たちの噂話が耳に入った。
「まさか陛下の好みがあんな・・・」
「あの頼りがいのある大胸筋」
「それに熊でも素手で倒せそうな豪腕」
「どうりで今までのお妃様候補のご令嬢じゃダメだったはずよね・・」
「実際オークキングを素手で倒したことがあるそうよ・・・」
「「「まあ・・・」」」
なんて話だった。
清見は思った・・褒められているのか貶されているのかよくわからない話しぶりだが、
やはり自分のような男が皇帝の花嫁として迎えられるのはこの国においても普通じゃないのだと・・・
レオパルドがあまりにも普通に自分に求愛してくること、俺の嫁俺の嫁連発してくるから忘れていたのだ。
いささか暗い気持ちになった清見は侍女たちに気づかれないうちに足早にその場を立ち去った。
だから知らなかったのだ・・・
そのあとまさか侍女たちが・・・
「でもあれよね。あれだけしっかりした体つきしているのだからさぞや立派なお世継ぎがお産まれになるに違いないわ!」
「ええ!御子5人は余裕でしょう!」
「どちらに似ても男前ね!」
「ちょっと!なんで王子様ってきめつけているのよ!姫様かもしれないでしょ!」
「いいえ!王子よ!そしてハーレムを作ってわたくしをその一員に!!」
「「「え、ちょっと、それいいかもしれない」」」
なんて清見の常識がふっとぶような噂話を続けていたことを・・
ヤ・オーイ帝国、皇帝レオパルド。
実は彼の母親はドラゴンである。
ドラゴンは、異種交配も可能な種族で、レオパルドの母方の祖父はインキュバスであった。
レオパルドにはこの祖父の血が色濃くでているため、配偶者が男であっても無問題なのである。
卵子を作り、相手の男性の腸に着床させて子をなすことさえできるのだ。
ちなみにこの衝撃の事実は、ヤ・オーイ帝国の臣民にとっては普通のことなのでわざわざ噂にのぼることもなかった。
そういうわけで、フ・ジョッシ国に召喚された勇者である清見はそのようなことを知るはずもなかったのである。
※インキュバスとサキュバスは、インキュバスが男性の夢魔、サキュバスが女性の夢魔と考えがちだが、相手の性別によって姿を変え、サキュバスの姿の時得た精子をインキュバスが女性と交わる時に使って女性を妊娠させるという説もある
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