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ようこそマイハニー!
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フ・ジョッシ国が禁断の秘術「タ・リーキホンガーンの術」で異世界から召喚したのは、 鉄 清見・・(てつ きよみ) 41歳。
勇者なのにどこか影のある気だるげな彼は・・・
ガタイのいいバツイチのやもめだった・・・
彼は、まだ16歳のムチ・プリーヌ姫を倍以上の歳の皇帝に嫁がせたくないと嘆くフ・ジョッシ国王にいたく同情し、「俺にいい考えがある」と言って、皇帝の居城、ヲトメロード城へと向かった。
途中、不審人物として職質をうけそうになったり、そっち系のお姉さんに「安くしておくわよww」とお誘いを受けたり、傭兵にスカウトされたりと、城にたどり着く前に色々と邪魔がはいったが、勇者はトリップものにお約束のチート能力で邪魔するものを蹴散らし、ガンガン進んだ(別にチート能力がなくても受け流せるだろうとは言ってはいけない)
そして・・・・・・とうとう城にたどりついた勇者
「でけぇな・・そしてなんだかしらんがシン●レラ城みてぇだな・・」
予想に反したロマンチックな外観に度肝を抜かれた・・・
「何それ?」
そして通じなかった・・・
「いや・・なんでも・・・」
その脇には何故かセクシーなコスチュームに身を包んだ魔法使いの女がいた・・・・
これには深くもない即物的な事情があったが・・・
それは今は割愛しておこう・・
気を取り直した二人が城にはいると・・
パーーーーーーーーーン!!
「・・・なんだこれ・・」
そこには思いもがけない罠が盛り沢山だった・・・
『ようこそ!俺の嫁!』
というくす玉が割れたり・・・
『結婚してくれ!』
というメッセージカードとともに色とりどりの美しい花が降ってきたり・・・
『新婚旅行はどこがいい?』
という旗をもった可愛い子犬が歩いてきたり・・・
とにかくまだ見ぬ花嫁を喜ばせようというやたらと夢いっぱいなサプライズで溢れかえっていた・・・・
「・・・・悪い奴じゃないのかもしれないな・・・うん・・・」
その心尽くしをことごとくオッサンが一番最初に目にしてしまっているという現実のしょっぱさよ・・・
「ちょ、勇者様・・そんなことでどうするんですか!」
「でもなぁ・・美女を月替わりで派遣するから、姫の嫁入りは勘弁してくれなんて言えるほど俺は鬼畜になれねぇよ・・」
最初は玉の輿希望の女を紹介してお茶を濁そうとおもったが・・・・男の純情をないがしろにしているような気がして段々申し訳ない気持ちになってきたのだ・・・
「なぁ・・こんなに色々してくれるんだ・・少しぐらい姫の相手に考えてやってもいいんじゃねぇか・・?・・女あてがってごまかすのは可哀相だぜ・・・」
「ちょ、皇帝誘惑要員の私にそれ言っちゃうんですか!勇者様だって私の案にノリノリだったじゃないですか!どうせ年増ですよ!姫様に比べたらすれっからしですよ!」
「いて!」
そして方針を変更しようとして二の腕をつねられていた。
空から降ってきた皇帝直筆の「大好きだー!」というメッセージカードを持っているうさぎをふにふにと押しながらこそこそと相談する二人・・
とても奇妙な光景だ・・
なんということはない・・目の前にある部屋になかなか入ることができず、扉を背にして「レディファーストだお前があけろ」「いえいえ勇者様が」などといいつつ相手に嫌な役目をおしつけあっているだけだった・・
「しっかし・・・歓迎光臨か・・・なんだか・・・力が抜けてくるぜ・・・・・・俺は嫁が欲しくて頑張っているだけの男に危害を加える気にはとてもなれんのだが・・・」
「もう!勇者様しっかりしてください!」
「そうはいっ「ようこそ俺の花嫁」」
だから・・気づかなかったのだ・・・
背後の扉がゆっくりと音もなく開き・・・・
「へ・・・?」
「うそ・・」
「「美形だ・・・」」
そこから満面の笑みを浮かべた男が現れたことに・・・
「ふ・・・驚いた顔も可愛いな・・」
美形の笑顔って威力はんぱねぇ・・・
勇者が皇帝との初対面に抱いた感想はそんなものだった・・・
続く
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