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「ここが梅ヶ原学園か…」
目の前に広がるのは細かい装飾とデザインが施された大きな大きな門…その前に俺はいた。
梅ヶ原学園、大きな森を切り崩し造られた戦後からある由緒正しい学園だ。外界から遮断された全寮制で保育園から大学院まであるエスカレーター式のこの学園は戦後から女人禁止の男子校であることは有名である…とは言ったがこの場所にあるのは中等部と高等部だけでその二つの校舎も車で30分の場所にあると離れている。そして、幼い頃から女性との関係を遮断され育ったため、8割がゲイ1割がバイで1割がノーマルという可笑しな特色のある学園である。
正直に話すと、俺は有名公立高校に進学が決まったいた。
しかし、父さんの親友がここの理事長をしていて昔のよしみで授業料諸々を半額以下にしてもらえるということで、父さんが勝手にこの学園への入学を進めてしまった。
その時俺は突っ込みたかった。
俺の家って金持ちじゃなかったか?家にメイドさん沢山いたよね?授業の半額とかいるの?
まぁ、今は置いておこう。俺は梅ヶ原学園にとっくに着いるが、学園側からのお迎えがまだ来ない事実。まぁまぁ、まだ約束の時間から10分しか過ぎてないし気ままに待つとうではないか。
俺は、イライラしながら電話帳を開いていた。スクロールをしてその中から“藤森”という名前を探し、押すと電話をかけた。
プルプルプルという規則的な発信音が聞こえ、そして数秒たつと発信音が消えた。俺はかなりイライラしながら専属運転手である藤森に早口に告げた。
「藤森、今から梅ヶ原学園に迎えに来い」
『はい?どうされたのですか。坊ちゃん』
しかし、電話に出たのは藤森ではなく、我が日本邸の執事長である鈴木だった。
「鈴木か。藤森に梅ヶ原学園に迎えに来るように…待てよ。これ、藤森のケータイだよな?」
うん、きちんと考えてみればおかしい。俺は、藤森にかけたのであって決して鈴木の文字をタップしてない。耳からスマホを離し画面を見た。そこには、大きく藤森の字があった。やはり、藤森にかけている。
『藤森でしたら、私の横でグッスリ寝ていますよ。ちょっと、無理させてしまったみたいで…それよりも迎えとは?』
無理をさせてしまったとは?
こいつまさか、藤森に庭の掃除させたのか?いや、行く前に庭汚いなくね?とは言ったけどよ。庭師雇おうかなぁ~という、俺の一人言だったんだが…
「小1時間ほど、門前に待たされているんだが迎えが来ない」
『それはそれは、私から電話を学校側にしておきますので、もう少々お待ち下さいませ』
ガチャ、プー、プー、プー
鈴木が、早口で述べたかと思いきや早々に電話を切りやがった。あんにゃろう。ぜってぇに許さねぇからな…
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