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「では、改めて皇一樹だ。
今日から反マリモ派閥に加わるわけだがよろしく頼む。それと、俺に情報をくれると嬉しな。あとは…お腹が空いた」
「情報に関しては私が資料にして纏めたものを君の部屋に送っておこう。直接だと、色々と面倒なんでね」
志摩さんが腕組みをして言った。
部屋に直接送るとは、そこまで警戒がいるという事か。
「お話中申し訳ございません。お食事に関しましてはご用意致しましたのでどうぞ」
食堂のウェイターさんが俺と会長が座っていた4人座りの机を指し示した。そこには、俺の頼んだハンバーグと会長のサラダができたてで置いてあった。
「あ、壊した椅子…」
会長が呟いた。罪悪感でもあるのか?でも、壊したのは事実マリモだからな。
「はい、二階堂様ではなくマリモ様の壊した椅子は片付けさせていただきました」
あ、これは……
「ウェイターさんも反マリモ派の人なんですね」
「ふふっ、生徒様方は大切なお客様ですが仏の顔も三度まででございますからね」
ニコニコ笑ってるがオーラが黒い。ウェイターさんもマリモに対して苦労してるんだな。
「それよりも、どうぞごゆっくりとお食べください」
そう言うと一礼して奥へと消えていった。
「えぇーっと、用意してもらったことだし会長食べましょうか?」
「あ、あぁ、そうだな」
「えっと、志摩さんは生徒達に放送してくれ。あとは、解散自由行動な」
理事長が解散を命じると、柊先生や志摩さんたちはそれぞれの場所に向かった。そしてしばらくすると放送が流れ、数分後には食堂は先ほどの賑やかさが戻っていた。
「俺のハンバーグどうぞ。サラダ残していいから食べてみてください」
「いや、でも……」
「二階堂、ありがたく貰っておけ」
会長の隣に座ってパスタを食べている委員長が言った。
「う、わかった」
二人がかりでは勝てないと思ったのか、渋々ハンバーグを一切れ食べた。
「あ、美味しい…」
「あぁ、ここのシェフはいい仕事をしている」
とろけるような肉の甘みとデミグラスソースとのマッチングがなんとも言えない。
「僕も頂いても……あ、いや!おこがましいことを言いました」
「え?遠慮しなくてもいいよ。ほら、食べろよ」
俺の隣に座ってチャーハンを食べていた柳の口元にハンバーグを一切れ運んだ。
「んぅー!まだ、食べたことなかったけどやっぱり美味しい」
柳はほっぺたが落ちんばかりの勢いだった。本音を言うと、まじで落ちるんじゃないかと思った。
しかし、風紀委員長だろうと生徒会会長だろうと親衛隊だろうと話してみればただの学生と変わらないんだな。
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