アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
24
-
「はい皆さん、席についてください」
「あ、遅かったな!尚人」
ん?この声は……マリモ!?
何故だ?マリモは確か、1年C組の柊先生のクラスのはずだ。なんで俺のクラスにいるんだ?
「な、き、たじまらん、さん?はぁ…はぁ…はぁ…!!や、やだ、やだやだやだやだ!!!」
教室の中から古坂先生の呻き声?が聞こえる。
これはやばいんじゃないか?
「ヤダヤダうるさいんだよ!!太一を脅しやがって、太一は俺のこと好きなんだ!もう二度と太一の前に出られなくしてやる!
お前ら、自分の家を潰されたくなきゃ尚人を二度と人の前に出られないようにしろ!」
古坂先生の生徒を脅してなにかさせる気か?仮にも北嶋家の子息に家を潰すと言われたら、大半の生徒が従うしかないだろうな。
俺は決心すると教室の扉を静かに開けた。教室内の様子は、座っている生徒も何人かはいるがほとんどの生徒が席から起立して古坂先生を取り囲んでいた。
「あっ、一樹じゃねぇか!昨日のことは許してやるから、お前もこっちに来いよ!!一緒に尚人を虐めようぜ!」
教室の真ん中、マリモもとい北嶋蘭は大声で俺に告げた。生徒達の中には昨日の食堂での出来事を知っていると思うが、まぁ俺の助けを期待して無さそうだ。
「蘭ってさ…」
俺はマリモに近づきながら言った。
「ん、な、なんだ?」
マリモはどこか期待してそうな声音で応えた。それに対して俺はマリモに近づくと顎をクイッと人差し指で上げた。
ふと、瓶底眼鏡の奥のマリモの瞳と目が合った。
まぁ、中々普通にモテる容姿はしてる訳なんだな。でも……
「可愛くねぇな。ブス」
「な!」
「まぁ、容姿は普通にモテると思うけど、性格がクソブスだよな。まだ知り合いの、可愛気のないロシアンヤンキーの方が100倍可愛いな」
「そ、その、ろしあんやんきー?になれば、俺のことす、すす好きになるのか!?」
「いや、例えだしな。だいたい俺は好きな人がいる。お前とは似ても似つかぬ紳士だ。諦めろ、ブス」
「ぐっ!お、覚えてろ!!!!」
「じゃあな、マリモ」
マリモは顔を真っ赤に染めて教室から出ていった。教室の状態をそのままにして……
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 57