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「でも、琉兎さんを見つけることが出来れば何か変わるかもしれません!父に調べてもらえるか聞いてみます」
そう言うと、柳はケータイを取り出してどこかに電話をかけ始めた。おそらく柳のお父上に電話しているのだろう。
しかし、柳の父は何者だ?
「柳の父上は警察庁長官だ」
警察庁長官!?マジかぁ…
「皇さんすみませんが、琉兎くんの情報がもう少し欲しいのですが……」
「星野琉兎。先天性白皮症、通称アルビノだ。俺が小学校5年生のときに四国のどこかに引っ越してしまった。親が質の悪いヤクザから金を借りたせいで、小さい頃から各地を転々としていたらしい」
「ということなのですが…分かりそうですか?」
はい、はい、と言いながら、柳がメモを取り始めた。
「ありがとうございます。では、失礼いたします。今は、東京にいるそうです」
今度の土曜にでも行ってくるか…
俺はスマホで藤森に電話をした。
2コールしたくらいで出た。
「あ、もしもし、藤森か?」
『はい!どうされました?一樹様』
『次の土曜、10時くらいに学校に迎えに来てくれ。覚えているか?小さい頃俺と一緒に遊んでた星野琉兎、そいつに会いにいく』
『覚えてます!っ、あっ…はぁ、はぁ』
苦しそうだな。
『具合悪そうだな。大丈夫か?』
『あっ、はい…ふぅっ、あん!っ、ざけんな!!…バチン!!
ん?聞こえたような?ないような?
『一樹様、了解しました!!では!!!』
ピィ!と電話を切られる。こんな感じに切られるなんて初めてだ。なにか、用事でもあったのか?
「誰に電話してたんだ?」
「俺の専属運転手の藤森だ。土曜に迎えに来るように伝えたんだ」
「そうか」
「あ!もう、こんな時間!皇さん、帰られせていただきますね」
「あぁ、そうだな。では、俺様たちもそろそろ部屋に戻るか」
「待て!まだ、食べている!!」
「皇、弘人は部屋の外にでも捨てといてくれ。じゃあ、また明日な」
風紀委員長をおいて、二人は帰ってしまった。赤石さんは、そんな二人を見ながらも頑張って食べている。
「………ふぅー、悪いな。残りは部屋で食べさせてもらう」
「あ、はい、ではまた明日。
あ、あと、口元にご飯ついてますよ」
「マジか、ありがとな。皇」
「はい、では…」
昨日に比べてだいぶ綺麗になった部屋を見回した。弁当のゴミなどは柳が片してくれたらしく、袋の中にまとめられていた。
やることは無い。よし、寝よう!!!
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