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その日の食堂は一段とザワついていた。
それもそのはず、大物転校生の皇一樹とウェイターの男が一緒に食事をしているのだから……それも仲睦まじく、まるで恋人のように…
「よかったです。許可を貰うことが出来て…高橋さんと昼ごはん食べたかったので!!」
「俺もだ。食堂長に頼み込んだかいがあったよ」
あれから六日が経ち、林道たちのおかげで俺達が付き合っていることが浸透してきた。そして、このタイミングで俺たちは仕掛けることにした。
「高橋さんのペペロンチーノ、美味しそう……」
「食うか?」
「本当ですか!?頂きたいです!!!」
「じゃあ、あぁーん」
「はむ!むぅー!!delicious!!」
「皇のたまに出る英語いいよな。帰国子女って感じがする」
と、まぁ、こんな感じに完璧に俺たちは恋人を演じている。最初こそ、戸惑ったが六日も続けていれば、慣れてくるものなのだ。
「俺は、高橋さんのナチュラルに大人なところが好きですよ。今日もいつの間にかお金払ってたし!!」
「いいんだよ。金くらい俺に払わせろ」
「ぶぅー。今度、お菓子の詰め合わせあげます」
「それ、ここ数日、毎日のようにもらってんぞ…俺を太らせる気か?」
「俺は太った高橋さんでも大丈夫ですけど……でもやっぱ、駄目です!!何か違うお礼をします!」
「じゃあ、お前からキスとかどう?いつもは俺からだしな」
「なっ!!!ここ食堂だぞ!?」
「あ、敬語とれた」
俺はまだ依然として動かないチャラ男の方を見た。すると目が合った。これは使えるな。
俺はチャラ男に向かってニヤリと笑うと、高橋さんにキスをしようとしたが、次の瞬間、俺は空気とキスをしていた。
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