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「面白かったよ。“お前もしかして俺のこと利用したのか!?”とか“お前とはもう絶交だ!”とか“覚えてろよ!”とかね!!大変いい思いをさせてもらいましたよ!」
目に涙を浮かべて俺の部屋で大声で笑い話をしているのは、林道くんである。
もう、本当に嬉しそうだね。
「あとあとあとね!高橋さんが北嶋くんのこと殴ったんだよ。北嶋くんがね、会計のこと殴ろうとしたら、その拳を受け止めて逆に頬を思いっきりね!!“咲は俺の恋人だ!お前みたいのが触るんじゃねぇーよ!”とか言ってさぁ!」
「ぶっ!!」
「うわっ!」
びっくりしすぎて飲んでいたコーヒーを思わずふいてしまった。しかも、林道の方向に……
「……悪いな」
頭から大量にコーヒーを被っていた。悪い事をしたな…いや、でもそれだけ驚いたのだよ。
「大丈夫だよ。あ、でも、お風呂貸してよ」
「あぁ、お前何号室だっけ?部屋にお前の服を取り行ってくるよ」
「あっ、本当?ありがとう。790号室で多分同室がいると思うから、その子に聞いてくれる?」
「はいよ…シャンプーとかも自由に使っていいからな」
「はーい」
俺は寮の部屋から出ると、林道の言っていた790号室に向かった。が、意外と近かった。扉の隣にあるインターホンを押すと、呼び鈴がなった後にパタパタとこちらに向かってくる足音が聞こえた。
「はぁーい!どちら様ですかぁ?」
とても可愛らしい声である。
「林道の友達の皇です」
「あ!一樹様ですか!!?」
一樹様?むっ?様!?
ガチャと音がなり、扉が開いた。出てきた男の子は背が低くて目が大きくて…可愛らしかった。
「林道にコーヒー零しちゃってさ…替えの服を一式用意してもらえるかな?君にいえばわかるような事言われたんだけど…」
「あ、はい!わかりましたァー!!
そ、それであの…ついでというわけじゃないんですが…一樹様の親衛隊を公式認定してくださいませんか?」
親衛隊、公式認定…可愛い子に顔を真っ赤にして、ウルっとし目でお願いされたら…
「いいよ」
オッケーするしかないよな!!
「それで、ひ、暇なときにお、お顔を親衛隊の場所にあの、出していただけませんでしょうか!!?」
「了解した。何時がいいかな?明日は用事があるから…」
琉兎を探すのに戸惑ったら日曜日にも響きそうだな…
「来週の月曜日の放課後とかどうかな?」
「は、はい!大丈夫です!!ありがとうございます。用意してきます!きゃぁぁーー!!!!」
小走りで叫びながら部屋の奥に消えていった。
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