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林道と同室の可愛らしい子は佐賀くんと言うそうで、彼が用意してくれた服一式を持って自室まで戻った。
「おっ?これまた、大勢でどうした?」
寮の部屋の前には会長、赤石さん、会計に高橋さんがいた。
「いや、少し耳に入れたいことがあってな。貴様の部屋に行くと言ったら3人が付いてきた」
「こちらも話したいことがありまして…」
「俺はただの付き添いだ」
「あ、了解です。まぁ、外ではなんですし、中に入ってください」
四人を中に案内すると、先にリビングに行っているように言って脱衣所に入った。が、あれ?脱衣所に入ったが真っ暗である。
………っ、まさか!!?
「き、貴様は林道じゃないか!な、なんという格好を!」
やっぱり…
俺はリビングの扉を溜息をつきながら開いた。
「ねぇねぇ、皇くん。なんか、人がいっぱい来たんだけど?」
「林道…とりあえず服一式用意してもらったから、あそこの部屋で着替えてこい!!
俺が悪いのは分かっているのが、風呂から出て人の部屋を裸でウロウロとするな!!」
「あはは…ごめんねぇ~」
俺がピシッと寝室を指で指しながら言うと、特に気にしていないような感じで俺から服を受け取り寝室に入っていった。
「……で、話とは?」
高橋さんと会長はアイコンタクトをとって、どちらが先にいうか譲り合っていたが、アイコンタクトのすえ、先に会長が言うことになったらしい。
「突然だが、北嶋家が理事長に圧力をかけてきたそうだ。本家の方の北嶋家がな…」
「ん?」
本家の方?どういうことだ?
「北嶋家はね。本家と分家が五分五分の力関係なんだよ。まぁ、大体のことは本家の方が優先されるから、本家の方が上なんだろうけどね。北嶋くんは本家方の人間だよ。現当主北嶋翔の愛息子だったかな?」
「着替え終わったか」
俺が疑問に思ったことにすらっと答えてくれたのは林道だった。
「簡単に言ってしまうと、本家は過激派、分家は穏健派だ」
「つまり、力が少し上の北嶋家の過激派が愛息子可愛さに理事長に圧力をかけたということか、状況は?」
「理事長の実家の鹿山家は今は違うけど、元々は北嶋系列の家柄だしね。はっきり言って宜しくない状況だろうね」
「うむ…」
理事長に圧力か…父さんに言ったら、激怒しそうだな。なんて言ったって、理事長は父さんの親友で“お気に入り”なのだから…父さんは子供だ。“お気に入り”を傷つけられると、何をするか分からない。
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