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51 鈴木速水side
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モニタールームの外に待機していると、扉が勢いよく開きそこからかなりイライラしているご様子の坊ちゃんが出てきた。
「鈴木、かわりに出席しといてくれ。
あと、伝言で俺は社長の意思を尊重するとだけお願いな」
「かしこまりました」
モニタールームに入るととても静かだった。
「清光様、坊ちゃんから俺は社長の意思を尊重すると伝言を預かっております。それと、ここからは坊ちゃんの代わりに私が参加させていただきます」
『やっべ…』
『一樹は怒ると怖いからね』
『あのときはナイフ、1ヶ月くらい投げられまくったからな』
『そうだね。僕が止めなきゃ、あのとき、君死んでたよ』
はい。過去に一度だけ清光様が怒らせたときは、笑顔を絶やさずに隙あらばナイフを投げていました。その時の名言が…“父さんのかわりに日本本社を支えてるのは僕だからね?”でした。あぁ、思い出すだけで怖い!あのとき、クエダ様が止めてくださらなければ、今頃清光様はいらっしゃらないでしょう。
『あぁ…まぁ、一回の会議でまとまることではありません。近々、日本に帰国する予定なのでその時にでも話しましょう。でも、イギリスとアメリカについては考えておいてください』
「はい…怒らせてしまったみたいで申し訳ありません……」
『いやまぁ、この場合は自分で解決しますよ』
「わかりました」
『では、今日のところは解散ということで…』
「はい」
坊ちゃんがいらっしゃらないと、清光様的には色々とPLATINUMについて判断しかねるのでしょう。今日のところは解散となりました。
帰り、それぞれ4人の方々をご自宅に送り、咲様と高橋様を学園までお送りしたあと、皇邸に戻りそろそろ坊ちゃんのところに向かうとした。そのとき…
「鈴木さん!これ、今日PLATINUMに行ったときに買ってきたんです。お使い頂けませんか?」
「藤森が私にくださるなんて珍しいですね。ありがとうございます。自室にて拝見させていただきます」
「は、はい!」
藤森は私に一礼すると、足早にその場からいなくなった。
ふふっ、可愛らしいことをしてくれるじゃないですか?
あとは坊ちゃんの自室に顔を出し、会議の報告をするだけだと、いつもよりも早歩きになってしまっているのは私だけの秘密です。
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