アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
54 ○
-
東第一高校、この辺りでは珍しい所謂不良高校だ。校内での殴り合いなんて当たり前、女子生徒と校内で逢引するのなんて当たり前の世界らしい。俺の調べによればだが…
実は、今日は執事である日下部の運転で東高校の近くまで来ている。
なぜ、日下部なのかと言うと、藤森は鈴木と何やら用事があるそうだ。
「少しこの辺りをドライブしててくれ。終わったら連絡する」
「了解にございます」
車から降り、ドアを閉めると東高校の門をくぐった。まぁ、当然知らな奴が入ってくれば、喧嘩を吹っかけてくるのが不良という人たちだ。
「てめぇ、ここは東高のシマだぞ。あぁん?」
「人を…」
理由を言ってこの不良は通してくれるのだろうか?ならば、倒してしまった方が早いな。ついでに琉兎の居場所もわかるかもしれない。
「君はお母さんとの母子家庭。お母さんの職業はホステスか。毎日帰りが遅く、家庭そのものの生活も貧しい。勉強は好きだが、バイトとの両立を考えて、色々と緩いこの不良校に入学。現在でも勉強は続けており、実は努力家。門番なんてことをさせられるよりも勉強やバイトをしたい。喧嘩は嫌い。門番ということは下っ端だけど、実力はあると言ったところかな?」
「な!」
物理的に倒すわけじゃないけどね。
「喧嘩は嫌いだが、人並みには戦える。怪我をすると、母親が心配するから見えるところにはつけないようにしている。バイト先は…「用事はなんだ!!」
「高校生がやる仕事じゃない。今すぐにやめた方がいいんじゃないか?」
タバコを吸っている様子もないのにタバコの匂いが染み付いているのと、若干だがPLATINUMの男用香水の匂いがする。それに首元の赤いものと言えば……嫌ダメだ。ここまでだ。人間観察をすると、止まらなくなってしまうのが悪いくせだな。
「てめぇには関係ねぇーだろ!!!さっさと要件をいえ!」
あらまぁ~これは要件をさっさと話しちゃった方が良さそうだな。
「星野琉兎に会いたい」
「るぅに用事か。なら、もう家に帰ったぞ。バイト先の野郎に呼び出しされたとかでな」
「場所は?」
「るぅのアパートの近くの公園」
「教えてくれてありがとな。不良もどきくん」
「なっ!!」
「bye」
丁度、迎えに来ていた車に乗ると、日下部に琉兎のマンションの場所を教え、そして、その近くの公園に行くように指示した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
54 / 57