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中学生編
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僕はあの日からいじめられる回数が減った。
いじめられなくなった訳ではないし相変わらず友達も出来ない。
それでもあーちゃんがいて守ってくれるから全然寂しくなんてなかった。
あーちゃんはどんどん喧嘩が強くなっていって中学に入ると髪を金髪に染めたりピアスを付けたりして、いわゆる不良というものになってしまった。
あーちゃんのママは嫌がっていたけど僕はあーちゃんに似合ってるからいいと思うと言うとあーちゃんは喜んでくれた。
そしてあーちゃんが中学校を卒業する頃には喧嘩で負け知らず、無敵と呼ばれ皆に怖がられる様になっていた。
あーちゃんは誰よりも優しくてかっこいいのにな。
どうしてあーちゃんが怖がられているのか僕は不思議で仕方なかった。
***
僕が中学2年生、あーちゃんが高校1年生になった時の事。
入学式を終えたあーちゃんが帰ってきて僕に言った。
「クラスにすげー奴がいた!」
あーちゃんは凄く興奮していて色々話してくれた。
あーちゃん曰くその人は、
・主席で入学していて頭がいい
・見たことがないくらいかっこいい
・誰にでも優しい
・あーちゃんを見ても怯えない
そんな完璧な人なのだと言う。
あーちゃんの目はキラキラしていて何だか悔しかった。
僕はずっと一緒にいたのにあーちゃんのそんな顔を見た事が無かった。
僕の胸がズキンと痛んだ。
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