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入学式
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4月の入学式の日。
僕は今日から通う高校の制服に袖を通す。
これからの成長を期待して買った制服はぶかぶかで、僕の小ささを際立たせているような気がする。
バンッ
「しのぶ、学校行くぞっ!」
突然部屋の扉が開きあーちゃんが入ってくる。
「あーちゃん、ノックくらいしてよ!」
「だって早くしのぶの制服姿見たかったから。…やっぱり似合ってるな、うちの制服。」
あーちゃんはそう言ってわしゃわしゃと僕の頭を撫でる。
そう、僕は今日からあーちゃんと同じ学校に通う。
本当はあーちゃん離れしようと思って遠くの学校を受験するつもりだった。
でもあーちゃんはそれを許してくれなくて、俺の学校に来いって言ってくれた。
あーちゃんはこう見えて頭がいいから僕には難関だったけど頑張ってギリギリ入学出来た。
あーちゃん離れしようとしても離れられないのは僕が自分に甘いから。
でも高校に入ったら友達作ってちょっとはあーちゃん離れ出来たらいいな。
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