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体育祭 4
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体育祭当日。
僕は手当て用のテントで保健の先生と2人きり。
ここは日陰で涼しいし混んでいないから皆が競技をしている姿がよく見える。
「立花先生、この箱はここに置けばいいですか?」
「うん、ありがと〜」
立花先生は保健の先生。
背が高くてモデルみたいな美人さん、だけど実は男の人らしい。
「佐藤くん、疲れたでしょう?少し休憩にしましょ。」
「あ、はいっ!」
先生に手招きされて、横の椅子に座る。
「あ、次の種目はリレーみたいよ。」
先生の指さす方に目を向ける。
「あ…」
リレーの列にはあーちゃんと涼さんの姿があった。
同じチームだ。
2人で何を喋っているのか楽しそうにしている。
僕に体力があったらあーちゃんと一緒に走れたのかな。
「いいなぁ…」
つい口から考えていた事がもれる。
「あら、佐藤くん。好きな人でも見つけたの?」
「ち、違いますっ!」
違わないけど…
僕は慌てて否定する。
だってこんな気持ち、誰にもバレちゃいけないんだ。
「嘘ね、だって顔が真っ赤だもん。」
「うぅ…」
僕のばか!
昔から嘘は苦手ですぐ顔に出てバレてしまうのだ。
「ねぇねぇ聞かせてちょうだい、先生恋バナ大好きなのよ。」
「な、ナイショだからね!」
そう言って僕は先生の耳元に手を当て口を近づけ、小さな声で僕の秘密を明かした。
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