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彼の人柄ー5ー
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「なぁ希一、部活はどうよ?」
ベッドでスマホを弄っている陽介が不意に聞いてきた。
「どうって……楽しいよ」
「ふ~ん……
いじめられたりとかしてない?」
「無いよ、皆優しいし」
いつの間にか希一がΩだと学校中に広まってしまい、好奇な目で見られているから心配だった。
同じ部屋で同じクラス、そのお陰で一緒にいられるから今のところ何もされていない。
けれど部活は違う。
唯一離れているから何かされていても気づかない。
「本当に大丈夫なんだろうな?」
「本当だって。
陽介は意外に心配性だよね。
でもありがとう」
そうにっこりと笑って大丈夫だと陽介に伝える。
それに陽介は苦笑して、ああこれは何かあっても何も言わなさそうだなぁと思う。
本当に今は部員の人とも打ち解けていて仲良くやっているのだが、実際何かあっても黙って笑顔で耐えるタイプだ。
「何かあったらすぐ言えよ」
何かあっても言わないと思うが、自分は味方だと分かって欲しいからあえてそう言った。
「うん、ありがとう陽介」
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