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自分のことー6ー
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「志木先輩、九条先輩……」
振り返ると雫と碧の姿があった。
「希一はどうした?」
「体調不良で休んでます」
「体調不良?」
碧がどんな具合なんだと聞いてくる。
陽介は迷ったが抑制剤の副作用だと伝えると心配そうにそうかと呟く。
それにしてもこの人は何処まで希一に本気なのだろう?
ナルシストでプライドの高い彼が希一に対してどのように考えているのか気になる。
「先輩、先輩は何処まで希一に本気なのですか?」
「何がだ?」
「だから希一を何処まで―――」
「はいはい陽介君、ちょっといいかな?」
最後まで言い切る前に雫が割り込んできて、陽介の肩を抱くと碧から少し離れたところへ移動した。
「何のつもりですか?」
「いやね、碧様はさ、気付いてないんだよ」
「何を?」
「だから希一様に恋をしてると言うことを」
「は?」
思わず情けないことが出てしまった。
恋に気づいていないとはどう言うことなのか?
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