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束の間の休日ー5ー
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陽介が希一の手を引いてゲーセンへと向かう。
あまり気乗りしないが陽介が大丈夫というなら大丈夫なのかなと行ってみることにした。
「………」
行ってみると大きな音等の雰囲気に圧倒される。
どんどん進んでいく陽介に希一はしがみ付く。
「ははっ大丈夫だって。
あ、ほらっ、兎のぬいぐるみがある」
「ほんとだ可愛い」
先ほど行った動物園で抱っこした兎のように真っ白な大きなぬいぐるみだ。
「取ってやるよ」
そう言って陽介は100円玉を入れてクレーンを動かし始めた。
一度目は少し動かした程度だったが二度目で見事落とした。
「ほらよ」
「凄いありがとう」
そのぬいぐるみをぎゅーっと抱きしめる姿が可愛くて微笑ましい。
近くにいた男3人も希一に見とれていて彼らから隠すように立ち位置を変えた。
全く無自覚なのが厄介だ。
「お前もやってみるか?」
「うん」
兎のぬいぐるみを一旦陽介に預けてクレーンゲームに挑戦してみる。
だが全く取れず諦めた。
「陽介凄いね。
俺全然だめだ」
「他に欲しいのあったら取ってやるよ」
「ううん、これだけで十分。
ありがとう」
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