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夏休みー3ー
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「ただいま」
この広い家に希一の声が響いて久々に聞いた彼の声に安堵しながら母、朔が出迎える。
「お帰り希一」
「ただいま」
久しぶりの再会で抱擁し喜び合う。
朔は息子の顔を見て思ったよりもいい顔をしているなと思った。
充実した生活を送っているようで何よりだ。
リビングへ移動し朔に学校はどうかと聞かれ楽しいというような旨を伝える。
「良くしてくれる友達もできたし問題はないよ」
「そう、それならよかった」
それから陽介と撮った写真も見せてそれと碧のことも伝えた。
彼のことは九条一族の人だから母はあまり聞きたくはないかもしれないが、でもやっぱり知ってほしかった。
九条家の人でも父と同じようにΩに優しくしてくれる人がいるって。
すると朔は嬉しそうに微笑んだ。
「そう、よかったね。
そういうお友達は大切にしなさい。
どんなことがあってもお前は彼らの味方になって、きっとその想いはお前の心を豊かにしてくれる」
「うん……」
自分が彼らにできることは少ないし沢山助けてもらってばかりだ。
でもどんなに小さなことでも恩返しができればいいなあと思う。
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