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Kissing under the mistletoe(期間限定公開)
宿り木の下で3
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暁はソファーから立ち上がり、腕を伸ばすと、雅紀の肩を掴んでぐいっとこちらを向かせた。
「……っ」
振り返った雅紀の表情に、暁ははっとした。後ろ向きで軽く笑いながら話していた雅紀からは、全然予想がつかなかった。目元を薄く染めて、寂しいようなせつなげな瞳が、潤んでゆらゆら揺らめいている。
……おいおいおい。なんて顔してるんだよ。
せっかくのXmasなのだ。雅紀と恋人同士になって、初めて迎える大切な聖夜。暁にしても、大量の仕事を残したまま、気もそぞろに雅紀と過ごすのは嫌だった。だからここ数日、なんとか間に合うようにフル回転で動いていたのだ。でも……。
……そっか。そうだよな……。
我が儘は決して言わない雅紀だからこそ、寂しさを我慢してちょっと溜め込んでいたのだろう。そういえばこのところ、忙しさにかまけて、エッチどころかまともにキスすらしていなかった。いつもは雅紀がぷりぷり怒り出すくらい、構い倒していたくせに。もう至急案件の報告書はほとんど仕上がってる。残りはXmasの後に回しても問題はない。
……つーか、なに、その可愛い過ぎる顔っ。ツン返上してるこいつって最凶過ぎるっつーの。やべえ……そそられちまう……っ
暁はごくりと唾を飲み込んだ。
雅紀は焦ったように俯いて
「ごめんなさいっ。暁さん、大事なお仕事中だったのに……。あの……あのね。仕事終わったら……続き……しませんか……」
消え入りそうに呟く雅紀の顔が、耳まで真っ赤だ。
……やっべ。お誘いまでされちまった……っ。
暁の中で、何かがぷちっと音を立てて切れた。
……んな可愛くおねだりされて、放っておけるかよっ。
くるりと背を向けて、逃げ出そうとする雅紀の腕を、むんずと捕まえる。
「!!」
驚く雅紀を、そのままぐいぐい引っ張って行った。
「わっ、ちょっと暁さ……」
雅紀の身体をソファーに押し倒し、暁はすかさず上から覆いかぶさった。
「誘ったのはおまえだからな」
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