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Kissing under the mistletoe(期間限定公開)
宿り木の下で4
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「誘ったのはおまえだからな」
そう囁く声が少し掠れている。スイッチが入った時の暁の声は、いつもよりハスキーで甘く掠れていて、その声を聴くだけで、雅紀はいつも胸がドキドキしてしまう。
……格好いい……暁さんの声……。じゃなくてっ。だめだめっ。暁さん、まだ仕事が……。
抱きすくめられて、暁の吐息が耳元を擽る。雅紀は思わずふるるっと震えて
「やっ違……」
……あ。でもあれってやっぱ誘ったことに……なっちゃう……よね……。うーーー。
「ん……違わない……けど……」
間近に迫る暁の顔。ぞくっとするような男の色気が滲み出ていて、ドキドキが激しくなる。
……わ……暁さん、やっぱ格好いい。キス……したい……。ぎゅうって……して欲しい……。
じゃなくてっ。んもぉ~ダメだったらっ。
「……違わない……けど……やっぱダメっです。暁さん、仕事、まだ残ってる……でしょ」
テーブルの上のパソコンと書類の山を気にしている雅紀に、暁はむくっと身体を起こして
「大丈夫だ」
微笑んで、ばばっとシャツを脱ぎ始めた。
……っ!!
焦る雅紀の前でシャツを脱ぎ捨て、中のTシャツも脱いで上半身裸になると、再び雅紀の上に覆いかぶさってきた。
……わ。わ……わ……。
暁の逞しい身体が迫ってきて、雅紀の心臓がまたどきんっと跳ねる。
「後でちゃんとするから、な♡」
暁は安心させるように囁いて、片目をばちっと瞑ってみせた。
……っ。な♡って……
男前な顔でウィンクされて、雅紀の顔が一気に火照った。
……わー……格好いいっ。んもぉ……っどうしようっ。
自分の顔が真っ赤になっているのが分かる。雅紀は焦って両手で顔を隠した。
照れて耳まで真っ赤になって、慌てて顔を隠す雅紀のウブな反応に、暁はふふっと笑うと
「隠すなよ。な、顔……見して?」
言いながら、暁の指がそっと優しく手に触れてきた。
こういう時、暁は決して強引なことはしない。ぐいぐい迫ってくるように見えて、実はすごく優しいのだ。そういう暁の気遣いに、雅紀はきゅんきゅんして、自然と手の力を抜いた。
怖がらせないようにと、ゆっくりゆっくり、暁の顔が降りてくる。高鳴る鼓動の音が聴こえてしまいそうで、意識すればするほど、余計にドキドキした。
まるで壊れ物を扱うように優しく、両手で頬を包まれた。
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