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Kissing under the mistletoe(期間限定公開)
宿り木の下で2-6※
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雅紀の甘い唇をひとしきり味わうと、秋音はくちづけをほどいて愛しい天使をじっと見下ろした。
イったばかりの雅紀の目は、快感の名残りをにじませてとろんと蕩けている。上気した頬と目元が薄紅色に染まっていて愛らしい。
「雅紀……おまえは本当に綺麗だな…」
思わず零れてしまった言葉に、うっとりしていた雅紀の目が大きくなって、恥ずかしそうに瞳を揺らした。
「…っ、秋音さん、急に、なに言って…」
照れたように目を逸らし、目元を更に紅く染めた雅紀に、秋音はふふっと笑うと
「照れるな。思ったことを言っただけだ」
手を伸ばして雅紀の前髪をかきあげ、白いおでこにそっと唇を押しつけた。
人を愛することの喜びを、自分にもう一度思い出させてくれた人だ。乾き切った心に水がしみるように、無償の愛を注ぎ込んでくれた。
容姿の美しさ以上に、雅紀の心の美しさが愛しい。
どんなに言葉で褒め称えても、足りなくてもどかしいくらいだ。
「おまえの全てが愛おしいよ、雅紀」
秋音は思いの丈を込めて囁くと、額の生え際からこめかみ、そして頬へと、触れるだけのキスを滑らせていく。
雅紀は擽ったそうにきゅっと目を閉じて、されるがままに大人しくしていた。
顔中にキスを降らせてから唇を離すと、雅紀は蕾が綻びるようにゆっくりと目を開けた。
「擽ったかったか?」
笑いながらそう言うと、雅紀ははにかんで
「ううん。あのね。秋音さんが触れてくれると、俺、幸せ過ぎて溶けちゃいそうです…」
ふわんっと微笑むその嬉しそうな表情に、秋音はぎゅっと心を鷲掴みにされた。
なんて綺麗に笑うのだろう。自分のするこんなささやかなことが、まるで無上の喜びだと言うように、そんな満ち足りた笑顔で伝えてくれるのか。
……ああ、本当におまえは…
何の欲もなく、ただそばにいるだけで嬉しいのだと言ってくれる。こんな健気で可愛らしい存在が他にあるだろうか。
秋音は目頭が熱くなって、慌てて瞬きで誤魔化すと
「そうか。じゃあ全部溶かしてやるぞ。おまえをもっと幸せにしてやりたいんだ」
秋音は柔らかい唇にちゅっとキスを落とした。
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