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39 (結城 和総 side)
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昨夜、101号室をあとにした俺は自室に戻りすぐ
机に放り投げたままだった 新入生名簿の中から “叶瀬 悠” の名を探した。
悠のページを読むが、簡単な情報しか記載されていなかった。
分かったのは、特待生制度で入学しており、ここからだいぶ離れた所にある市立の中学出身ということだけだった。
もっと詳しい情報を知りたかった俺は 今日、保健室のPCで生徒の個人情報が詳しく記載されているものを閲覧していた。
家族構成、生年月日、血液型、他にも色々と記載されていた。
気になったのは、中学時代の欠席、早退、遅刻の多さだった。中学2年の夏頃から更に欠席が増えているようだった。
この頃に何かあったのかもしれない。
しかし、これだけの欠席数の多さでこの学園へ特待生入学できたのは、悠の並外れた頭の良さのお陰なのだろう。
中学でも常に1位をキープしていたようだった。
全てを読み終えたが、悠の感情が欠落してしまった原因であろう情報は記載されていなかった。
───中学で何かあったのか、それともまた家庭内で何かあったのだろうか…。
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