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それから手足の拘束も解かれることなく、ベッドの部屋から出ることも許されず、飯だけが運ばれては交互に食べた。
それ以外の時間、奴はずっと俺を見ては笑ったり、何かノートに書いたりしてて、俺は初めての未知の恐怖に冷や汗を流すしかなかった。
「クソ………」
そろそろ、縛られた手脚がきつい。攣りそうな体をベッドに横たえ、ため息を吐いた。
毎日あんなにバイトで体を動かしていたから、こうしてじっとしているのは苦痛だ。更には知らない変態男が、まるでペットを観察するような目で見てくる。その這うような視線は、居心地が悪い。
ようやく窓の外が暗くなってきた頃、奏英がバスタオルを持って部屋に入ってきた。
「侑太郎くん、お風呂入りたい?」
「えっ……」
チャンスだ。
風呂となれば手足の拘束が解けるかもしれない。
俺は必死に首を縦にふると、奏英は嬉しそうに笑ってこっちにやってきた。
ああ、拘束を解いたその瞬間、俺はこの男を殴り倒して、それから玄関を出て近くの店に入る。それから警察を呼んでもらおう。奴の名前も顔も家も割れてるんだ。きっとすぐに捕まるはず。
「よいしょっ、と…」
「なっ……!」
だが、そんな想像も一瞬で泡と消えた。
奏英は俺をお姫様抱っこすると、そのまま風呂場に向かいだしたのだ。
そして、拘束を解くことも、服を脱がせることもなく、そのままお湯の張った湯船に俺を沈めた。
「やっ…やめろ! 何してっ……」
「え? だって、お風呂入りたいんでしょ?」
「ふ、服とか、脱がないと……」
「ああ、身体洗いたいんだね。ちょっと待ってて」
一瞬溺死させられるのかと背筋が凍ったが、奏英はそんな素振りは全く見せずに風呂場を出て行く。
すると、なぜかハサミを持って戻ってきた。
「じゃあ服を切るから、侑太郎くん動かないでね」
「はぁ!? う、嘘だろ、ちょっ……」
そこまでして拘束を解きたくないのか、と驚きながらも、向かってくるハサミに仕方なく動きを止める。
それから始まる服の切り刻み。
それはバイトのエプロンを無残にも引き裂いて、それから俺のお気に入りのバンドTシャツや下着までも切り刻んでいった。
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