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47 ※R18
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「ぁ……だ、め…だ、またいく、いく…ッ」
「っ…ん、僕も……。ねぇ、侑太郎、好きって言って、お願い…、おねがい、おねがい…っ」
深い水に沈んでいくような悦楽が、じわじわと体を侵食する。
奏英の熱っぽい、瞳孔の開いた目に俺が写っていた。情けないくらい汗と涙にまみれた顔は、すでにこの行為に溺れていることが丸わかりの情けない顔だった。
気持ちいいなんて言いたくないし、認めたくない。俺はプライドが高くて、王様で、こうやって女みたいに男に抱かれてるのだって誘拐されてるから仕方なくされてるだけで……俺はただの被害者だ。
そう言いたいのに、こんな顔してたら……まるで…。
「…き……、すき、好きだ、奏英…」
揺らされる視界の中、奏英の瞳孔が大きく開かれる。
言葉にするたび、嘘のはずなのに、本当の事のような気がしてきて、俺の口は調子にのる。
「好き…っ、奏英、きすして、前みたいな…」
「……苦しいやつ?」
「っ……そう、奏英…ンン!」
雰囲気に飲まれて、何を言ってるんだろう、俺は。
そう思いながらも、奏英の熱い舌に舌を絡め、必死に律動を受け止めた。次第に腰は奥ばかりを突くようになり、ぴたりと最奥で止まった瞬間、濁流のような熱が一気に胎内へ注がれる。
「んんッ…ぅ、ふ……っ」
その途端、脈打つ奏英の熱と連動するように、俺の体は鈍く跳ねた。奏英の言っていた通り、二度めの絶頂はもっと気持ちよかった。頭がぼーっとして、上も下も分からなくなるくらい。ただ、強く抱き締められていることだけがわかる。
本当に…これじゃあ恋人同士みたいだ。
気持ちいい。ただ、きもちいい。
どれくらい繋がったままでいたのか。
奏英は全てを中に出し終えると、唇が離れ、唾液が糸を引く。
「……何…泣いてんだよ」
俺を見下ろす奏英は、俺ほどじゃないが、泣いていた。
ポタポタと涙が俺の頬に落ちて、俺の涙と混ざって首筋へ流れる。
「っ……こんなに、幸せなのは…初めてだから」
「……」
「好きな人に、好きって言ってもらうのって……こんなに幸せなんだね」
奏英の言葉は、まるで俺と恋人同士かのように聞こえた。俺の言葉が本気じゃないって、わかってるはずなのに、奏英はそれでいいのか。そんなことで、幸せを感じるのか。
……本当に、可哀想なやつだ。
可哀想だから、好きになれる。俺より可哀想だから……哀れんでやれる。
「ねぇ……ベッドでもっかいしよう? 侑太郎が、嫌じゃなかったら……」
「っ……お前な…」
「いいでしょ? 僕たち、好き同士なんだから」
嫌に決まってるだろ。腰も腹もケツも痛いし、泣きすぎて頭もなんか痛い。もう風呂入って寝たいのに……。
「……一回だけ、なら」
でもだめだ。俺はこいつを好きになったんだから、少しくらいわがまま聞いてやらないとな…。
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