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67 ※R18
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思った通り、しばらくしていなかったせいで、俺の体は正常に戻りつつあったようだった。
元々、何かを入れる器官でもないそこを、奏英の指が出入りする。久しぶりの感覚に、情けなく脚を広げながら、じっと耐えた。
「……侑太郎、本当にいいの? すごく狭くなってるし……」
「だから、いいって……っ」
そんなに何回も聞くな。決心が揺らぐだろ。
本当はしたくてたまらなかったくせに、何を今更、優男ぶってんだ。
奏英の指は、未だ戸惑っているようにゆっくりと動く。それは中を着実に拡げてはいるが、とてつもなく遅い。
「っ……かな、え、もっと早く……」
「……でも、侑太郎に無理させたくないし、やっぱり……」
「いいっつってんだろ……!じゃあもう、さっさと挿れろよ!」
あー、うざったい。面倒くさい。
なんで俺、こんな苛々してんだろ。これじゃあ俺の方が早く挿れて欲しいみてぇじゃねぇか……。
しかし、奏英はそれから、何も話さなくなってしまった。指を抜くでもなく、黙って中を搔き回し続ける。
さっさと挿れろと言ったのに、なんで。
そう問いかけようとすると、グッ、と指が腹側を押し上げ腰が跳ねた。
「んっ……ぁ、奏英、もういいって……っ」
「…………」
「かな、え……!」
なんだよ? なんで無視するんだよ……?
その表情は、長い前髪に隠れて見えない。ただしつこいくらいに二本の指で前立腺を擦り、押し上げ、弄り倒してくる。
そうなると体は勝手にびくびくと震えだし、慌てて奏英の腕を掴んだ。
「ま、待って、いく、いっちまうから……!」
「………いいよ」
「なん……っ、やだ、なんで……っ、なんで挿れねぇんだよ!」
ガクガク、と落ちていきそうな体を必死に繋ぎ止め、奏英の腕をきつく握り締めた。すると、ようやく動きが止まり、いく寸前だった中がひくひくと奏英の指を締め付ける。
荒く息を吐いてようやく止まったことに安堵し、顔を上げる。すると、奏英と目が合った。
「っな……なに、笑って……」
奏英は、笑っていた。悲しむでもなく、怒るでもなく。
すると、奏英は俺の脚を押し広げ、また指を動かし始める。二本の指なんかじゃもう物足りないのをわかっているくせに、執拗に内壁を引っ掻いた。
しかし今度は、いいところを避けながら、ただ俺を苦しめるだけの前戯。
「侑太郎がそんなに必死になるなんて……本当、可愛いなぁ。我慢した甲斐があったよ」
「っ、な、に……!」
「僕のもの咥えた時の顔……凄く、物欲しそうな顔してた。挿れて欲しくて堪らないって顔」
……は?
なんだよそれ。そんな顔、してるわけねぇだろ。どんな妄想してんだよ。
「ほら……今もしてる。指じゃ届かないところ、欲しいでしょ?でも、まだあげない。僕が我慢した分、侑太郎も我慢させるから」
「は……っ、も、やめろ……っ、!」
なんだよその顔。笑うな、笑うな……!
俺のことはなんでもわかりますってか?ふざけんな、お前の好きにされてたまるかよ……!
蕩けた中を、指がぐちゃぐちゃに搔き回してくる。前立腺に触れそうで触れない、奥にも、届きそうで届かない。
気が狂いそうなほど指で遊ばれて、口から出そうになる言葉を必死に噛み締めて堪えた。天国にも、地獄にもいけない。ぎゅうと奏英の指を締め付けながら、シーツを引っ掻く。
「ぁ……ぁ、……かな、え……も、やだ……っ」
「だめ、まだ」
「ん……はぁ……ぅ、うぅ……っ、」
とてつもなく、熱い。
いきたい。いかせて。早く。
そこじゃない。もっと奥。突いて、揺すって、滅茶苦茶にして。
……うわ、待って、違う。違うちがう。なに気持ち悪いこと考えてんだ。
俺は、応えてるだけ。奏英の言うことを聞いてるだけ。だから……欲しくなんか、ない。
「う、ぁ……ッ! やだ、触んな……!」
「触って欲しいくせに」
奏英は俺のシャツを上まで捲り上げると、胸の突起に舌を這わせた。女みたいに吸われ、指の腹で潰されては、じんとした痛みのような快感が走る。
……こんな、こんなことなら、言わなきゃ良かった。まだ、気づかない方がマシだった。
「ほら、言ってよ侑太郎。僕にどうして欲しいの?」
「っ、ふ……ンン……ぁ、クソ……ッ」
今、いきそうだった。もう少し奥を突いてくれれば……。
もうだめだ。頭がおかしくなる。いきたい。いきたい。それしか考えられない。
プライドとか、どうでもいい。少しくらい酷くされてもいいから……。
「ぁ、あ……っ、かな、え……も、やだ、」
「うん、それで?」
奏英の指が、俺の中を拡げる。大きく開いた穴から、外気が入り込んでくる気がした。二本の指なんかじゃ、もう足りない。
もう十分だ。早く、はやく。
「いれ、て……欲し……奏英の……っ」
ぞわりと、自分に鳥肌が立つ。思ったよりも甘い声が出て気持ち悪かった。
でも、奏英は嬉しそうに笑って、ようやく指を引き抜いてくれた。
「やっと素直になった」
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