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81 ※R18
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奏英は、やっぱりおかしい。
こんなとこで、セックス? バレないわけない。俺がどれだけ声上げるかわかってんだろ。お前が口抑えてくれねぇと、隣に聞こえるくらい出ちまうんだよ。お前が一番理解してるくせに。
知ってて言ってるだろ?わかって言ってるだろ?
「本当だよ? 最後までバレなかったら、大人しく帰ってあげる。もうずっと、侑太郎の前には現れない」
「……ずっと…?」
「そう、ずっと」
ずっと、それは、どれくらいの間の話だ?
本当に、ずっとなわけない。奏英は俺を諦めない。あきらめるわけない。
せっかく会えたのに。
「ぁ……」
……会えた? せっかく?
俺には香織がいるだろ?なんだよそれ。気持ち悪い。おかしい、俺、ちょっとおかしくなってる。
多分、奏英が、すごい近くにいるせいだ。奏英の匂いとか、雰囲気とかに、気圧されてる。心が、体が、奏英に負けそうになってる。
「どうする? 侑太郎」
いやだ。いやだ。戻りたくない。せっかく病気も治って、普通の生活に戻れたのに、また奏英と一緒。また、俺の中をかき乱して、グチャグチャにする。
そんな毎日に、今の俺はきっと耐えられない。奏英に、俺の人生全部、奪われる。
逃げ出す気力なんて、1ミリも残させてくれないくらい。
「する、セックスするから……ちゃんと、帰ってくれよ」
「うん、約束は守るよ」
俺が耐え抜けば、奏英は本当に、俺の前に現れなくなる。
……香織にバレなければ、の話だが。
香織は酒も飲んでるし、この雨の音で多少の音は聞こえない。服でも口に噛んどけば、大丈夫、大丈夫……。
「はは、そんな怖がらないでよ侑太郎。いつもみたいにするだけだから」
いつもみたいにって……なん年前の話だと思ってんだよ……。
奏英の冷たい手が、俺の上半身をなぞっていく。ポタポタと垂れる水滴を擦りつけながら、ゆっくりとスウェットを脱がしていった。
「……侑太郎、本当に久しぶりだね。僕がいなくて寂しかった?」
「…………あぁ」
じわじわと、昔の俺が蘇る。
従順で、奏英を怒らせることをしない、"かわいい侑太郎"。
奏英の長い指が、俺の自身へ纏わりつく。しかしさっきやったばかりというのもあり、感度が悪くすぐに反応しない。
しかし、奏英は全く気にしない……いや、気づいていないのか、俺の顔を見ることに夢中らしい。さっきから少しも目をそらさずに俺を見下ろす奏英に、居心地が悪くて腕で顔を隠す。
「あんま見るな……」
「あぁ……ごめん、かわいくて。……ねぇ、キスしていい?」
「……」
「…………やだ?」
ぎゅう、と胸が潰されるような苦しみ。
俺は、こいつの"やだ?"に、何回騙されてきたんだろう。
「……いい、ン……っ」
奏英は、食い気味に俺の腕を取り、唇を重ねてきた。冷たい唇の間から、熱い舌が俺の口内を侵食する。そっちに気を取られている隙に奏英の手は後ろへと回り、長年使っていない排泄口を性器にするため拡げ出す。
「ンッ……ぅ、ん……っ、」
「っはは、やっぱ、狭いね……」
「っ、当たり前だろ……」
昔の感覚が戻っていく。病気が再発したみたいに、全身が熱くなって、動悸が激しくなって、目の前の男に焦がれていく。
奏英の二本の指が、ぐるりと中を掻き回す。指の付け根まで挿し込んで、声を押し殺す俺を見ながら笑ってる。
「侑太郎、もうびくびくしてる。やっぱり、欲しかったんだ?」
「はっ……うっせ……」
「ねぇ、入れて欲しいって言ってよ」
はぁ、また、そういうこと言う……。
まじでこいつ、ひねくれてる……。
奏英の指が抜かれ、拡がったままの中が収縮する。取り去られたものがまた欲しくて、痒いような、寂しいような。
奏英は、俺がそれを言うまでじっと待っていた。飽きないのかと言いたくなるくらい俺の目を見つめながら、薄ら笑いを浮かべてる。
気持ち悪い奴……もう、慣れたけど……。
「入れて欲し……けど、待って、声抑えるから……ッ!」
慌てて付け足した言葉も間に合わず、ズンっ!と挿し込まれた怒張に、チカチカと視界が明滅する。
ピクピクと震える宙に浮いた両脚に、奏英が心底愛しそうに唇で触れる。
うわ、痛い。結構痛い。こんなに、こいつの大きかったっけ……。
よく声を我慢したなと自分を褒めながら、得意げな奏英を睨んだ。
「ごめん、待てなかった」
「っ……くそ、が」
「ははっ……ほんと、かわいいなぁ」
早く、口になんか入れとかないと。
でも、探しても何も見つからない。スウェットは全部脱がされずに、足首で止まってるし、奏英も服着てるし、俺の服は寝室だし……。
どうしよう。とりあえず、腕で抑えるしかない。思ったより痛かったから、そんなに声出ないかもしれないけど。
はやく、はやく終わらせて。全部思い出す前に。
「侑太郎……キスしたいから、それやめて」
「っ……」
は? これもダメなのかよ。お前、香織起こす気満々だな。
負けるかよ、と思いながら、ブンブンと首を振って答える。しかし、奏英は答えなど聞いていないとでも言うように俺の腕を床へ抑えつけると、また無理やり唇を重ねた。
「んぅッ……ん、ん、っ……!」
うわ、これ、きっつ……。背中、痛い……。
奏英のものがまだ全部中へ入っていないのか、奏英は中を拡げようと緩急つけながら腰を沈めてくる。その動きに、心臓をくすぐられているのかと思うくらい、俺の体は小刻みに跳ねた。
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