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83 ※R18
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「やめて、やだ、もうむ、り……!」
「ははっ……はぁー……かわいい、侑太郎……」
まるで我慢を知らない子供……いや、六年間、我慢した反動かもしれない。
奏英は、夢中で俺を貪っていた。俺の全部を愉しんでいる。
嫌なところも、恥ずかしいところも。
「ぅ……ンッ……、かな、え……!」
なんでだろう。
なんで俺は、俺の言うことを聞かない奏英に、安心しているんだろう。
「……侑太郎、ちょっと、角度変えるね」
奏英は、一旦中から抜くと、俺の体をひっくり返しうつ伏せにした。
それから、無理やり腰を抱え上げ再び挿入していく。トンと奥を叩かれるその場所は、やっぱり前立腺。
「体、痛いでしょ。こっちの方が、いいよね……」
「っ……」
「ごめんね、気づかなくて。僕、いつも自分のことばっかりで……」
思わず笑いそうになった。無理やり漏らさせといて、今更俺のこと気遣うフリかよ?
やっぱり、奏英は六年経っても変わらない。相手を気遣えない、強姦魔だし、また俺を誘拐する気満々。
バカで、最悪のクズだ。本当に……。
「侑太郎、体重元に戻ったんだね。よかった」
はぁ……頭、ぼーっとする。どんくらい時間、経ったんだ?
奏英は背後から俺の体を撫でながら、乳首を摘んだり、撫でたりする。本当、奏英は俺に恥ずかしいことばっかりする。頭沸騰して、死んじまいそ……。
「前は僕が奥まで入れたら、侑太郎のお腹、膨らんだよね。でも、もうわからないね……」
嫌なこと思い出させんな、気持ち悪い。
いつの間にか、雨の音が小ぶりになってきている気がした。台風が過ぎてしまったのだろうか。
やめてくれよ、晴れないでくれ。ずっと雨を降らしてくれ。
こんな俺の気待ち悪い声なんか、聞きたくない……。
「はぁ……ぁ、ン……っ」
「侑太郎、さっきから喋ってないね。しゃべれないくらい気持ちいい?」
うっせ、お前が喋りすぎなんだよ……。
奏英の熱が、とん、と、奥に突き込まれる。その度に口から何か出そうになって、自分の口を手で覆う。
腕、疲れてきた。まじで、いつ終わるんだよ……。
雨、止んじまう。やだ。香織が起きる。
終わっちまう。
「っかなえ、やっぱり、正面がいい……」
「……え?」
「キスして」
そう言うと、奏英は驚いたような顔をした。
その顔、なんか懐かしいな。これで、見るのも最後になるのか。
そんなことを思いながら、半身を床に倒して奏英に腕を伸ばす。
「お願いだから……」
「…………うん」
はは、奏英も、俺の"お願い"に弱いよな。
奏英の少し照れたような顔を見ながら、正面からキスをする。脚の間に入った奏英が、深く、深く上半身を倒して、俺の口内を弄る。
ズンッ、と奥を抉られるような突き上げに、ゾクゾクと何かが這い上がってきた。六年前と同じ、戻ってくる。あの時の、俺に、また戻る。
「んぅ、んっ、ンンッ……!」
「はっ、ン……ゆうたろ……っ」
わ、ばか、やめろ口離すな……!
慌てて奏英の後頭部を鷲掴み、もう一度唇を重ねようとした。しかし、奏英はもう限界なのか、俺の胸に額を落としビクビクと震えた。
うわ、待って、ダメだって、今出されたら……!
「ぁ、あ、やだ……ッ……っ!」
「んっ……」
ガッ、と奏英の髪を引っ掴むが、それが刺激になったのか、ドクンと奏英の熱が俺の中で脈動する。
その瞬間、奥へと断続的に注ぎ込まれる精液。俺の体は勝手に痙攣して、今から死ぬのかと思うほど全身が沸騰していた。急いで口を腕で塞いだが、塞ぎきれない声が漏れ出ては廊下に響いた。
「あぁーーっ! あ、あっ、やめ……!」
外れない。そこに出され続けたら、いっちまう……!
止まらない。気持ちよすぎて、もうどうでもよくなってしまう。奏英の服に必死にしがみつきながら、赤ちゃんみたいな喘ぎ声しか出てこなかった。声を抑えることも忘れて、奏英の熱を全身で受け止め口から吐き出す。
「あっ……は……っ、ぁ……!」
激しい痙攣に、知らず俺の足が壁を蹴る。奏英はそんな俺を揺すりながら、深く、深く植え付けるみたいに抉ってくる。
声を出せと、全身でそう言っていた。奏英は、やっぱり最初から、俺を手放す気なんてない。中に精を吐き出しながら、苦しそうな声を出して、何度も、何度も奥を突く。
隣に響き渡るくらい、快感にあえぐ、俺の声を出させるために。
「あ……っ! う……、ぅ……」
もう、ダメだ。自分に、負ける。
気持ちいい、全身が溶け合うみたいに、中に入ってくる奏英が、きもちいい。
離れたくない。離したくない。
もっとしてくれ、もっと、何も考えられないくらい。
奏英が好きだと、俺に錯覚させてくれよ。
「……侑太郎、僕の勝ちだね」
奏英が、幸せそうな顔で笑った。
その瞬間、寝室から、ドタバタと香織が起きる音がする。「侑太郎?」と俺を呼ぶ声が聞こえて、背後で、扉が開く音がして。
ああ……ほらな。
やっぱり、奏英の思い通りになった。
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